嵐・松潤が弁護士役のドラマ「99.9」、刑事事件の有罪率がこれほど高い理由は?

弁護士ドットコムニュース / 2016年4月26日 10時9分

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人気アイドルグループ・嵐の松本潤さんが主演するドラマ、「99.9-刑事専門弁護士-」(TBS系)が4月17日にスタートした。

松本さんが演じる深山(みやま)大翔は、隠された事実を追い求める破天荒な刑事専門弁護士だ。所属する事務所の刑事事件専門チームの室長である佐田篤弘(香川照之さん)から、情状酌量を探るように言われても、「肝心なのは調書より事実」と譲らない。

タイトルは、日本の刑事裁判では、起訴された場合、ほぼ確実に有罪判決がくだされる、つまり「99.9%」有罪になってしまうことからつけられた。深山が追求しているのは、残りの0.1%ということになる。

2014年度の犯罪白書の統計を見ても、刑事事件の確定判決33万7794件のうち、有罪判決は33万7358件で、たしかに「99.9%」が有罪の状況だ。日本の刑事裁判では、なぜ無罪になる可能性がこれほど低いのか。刑事事件に詳しい徳永博久弁護士に聞いた。

●「検察官は、有罪を立証できるだけの事実と証拠があると判断した場合に限って起訴」

「日本の刑事事件においては、刑事訴訟法247条に『公訴は、検察官がこれを行う』と定められています。つまり、検察官が被疑者を起訴するか否かについて判断しています」

徳永弁護士はこのように述べる。起訴するかどうかは、どう判断しているのか。

「検察官は、裁判官や弁護士と同様に、司法試験合格後に『司法修習』という一定の訓練を受けた専門家です。

『ある事件を起こした被疑者を起訴した場合に、有罪とするためにはどの程度の事実や証拠が必要であるのか』という点について、あらかじめ、裁判官とほぼ同様の基準にしたがって検討した上で、有罪を立証できるだけの事実と証拠があると判断した場合に限って起訴しています。

つまり、検察官が起訴する前の段階で、裁判官とほぼ同様の検討をあらかじめ行った上で『有罪にするのは難しい』と判断されたものは不起訴処分となり、そもそも裁判官が判断することはありませんので、裁判官による有罪・無罪の判決が下されません。

そのため、検察官による起訴前の検討が慎重に行われる限り、起訴された案件については、有罪率が極めて高くなります。

この点、アメリカでは『大陪審』という制度があります(『起訴陪審』と呼ばれることもあります)。これは、一定の犯罪については、刑事事件の専門家である検察官ではなく、一般市民の中から選ばれた陪審員が起訴すべきか否かを判断する制度です。

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