「アマゾン多過ぎ」ヤマトドライバーから悲鳴続出、「利便性」が生んだ過酷な実態

弁護士ドットコムニュース / 2016年12月28日 9時53分

宅配ボックスを使いたい理由は、ほかにもある。都心部で働くBさん(40代)は、「タワーマンションは宅配業者にとって、面倒なルールが多い」と語る。管理人から台車の利用禁止や、一軒一軒インターホンで許可をとるよう言われることが多いそうだ。宅配ボックスを使えれば、そのわずらわしさから解放される。

「Amazonは、もっと荷物をまとめて発送してくれたらなと思います。それから、小さいものは封筒で送ってもらえると、不在でも郵便受けに入れられるのでありがたいです」(Bさん)

再配達に悩まされる宅配ドライバーにとって、オアシスとも言えるのが「コンビニ」だ。今年、ヤマトを退社した元ドライバーのCさん(30代)は、「コンビニはまとまった量を確実に受け取ってくれるから、本当にありがたかったです」と語る。

しかし、コンビニ店員の評判は芳しくないようだ。Cさんはこう続ける。「知り合いの店員さんは、『こんなサービスなくなればいいのに』と話していましたね。バックヤードがいっぱいになるし、受け渡しに時間がかかるから『休めない』って」

●業務効率でカバー図るも「現場はパンク状態」

Amazonの配送はもともと佐川急便が受け持っていた。ところが、運賃の値上げ交渉が決裂し撤退。入れ替わりで、ヤマトが2013年から参入した。現在、Amazonの配送はヤマトを中心に、日本郵便や「デリバリープロバイダ」と呼ばれる中小企業などが受け持っている。

佐川が撤退するような運賃でもヤマトが手を挙げたのは、佐川とのビジネスモデルの違いが大きい。佐川の宅配便の多くは、下請け業者に代金を払って届けてもらっている。これに対し、ヤマトはほぼ自社ドライバーで届けることができる。配達効率を上げれば、利益が出る。

しかし、目論見に反して、現場はパンク寸前だという。前述のAさんは次のように証言する。「この1年で周りのドライバーが10人ぐらいやめました。下請けの人にお願いして凌いでいるけど、社員自体はなかなか増えない。この間も、体験入社の子を1日、トラックの助手席に乗せたところ、『仕事が慌ただしすぎる』と言ってやめてしまいました」

●「送料無料」を求める消費者

Aさんはこうも述べる。「Amazonについて言えば、会社(ヤマト)が安く仕事を取って来て、現場に押し付けているという感覚です。そもそも『送料無料』は厳しいと思います。最近は、米や水など重いものもネット通販。消費者の方も『送料=手間賃』だと思ってもらえないでしょうか…」

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