「当たりくじなし」の露店商を詐欺で逮捕 「当たる可能性」が少しでもあったら?

弁護士ドットコムニュース / 2013年8月14日 15時52分

写真

関連画像

まさか「当たり」がないなんて……。大阪府警は7月下旬、大阪市内の祭りで、当たりの存在しない「くじ」を販売した露店アルバイトの男を、詐欺容疑で逮捕した。

報道によると、男は祭りの露店で「プレイステーション3」や「Wii U」といった人気ゲーム機を景品として、1回300円、2回500円のくじを販売していた。ところが、1万円以上をつぎ込んでも当たらなかった客が警察に相談し、警察が露店内を捜索したところ、そもそも当たりくじが入っていなかったことが発覚した。男は容疑を認めているという。

今回のケースは、そもそも当たりくじが「ゼロ」だったようだが、たとえば当たりくじが入っているものの、ほとんど当たる見込みがないような場合はどうだろうか。確率は低くても、当たる可能性がほんの少しでもあれば、詐欺とはならないのだろうか。伊藤諭弁護士に聞いた。

●くじが「客の期待を著しく下回る場合」には、詐欺罪にあたる可能性がある

まず前提として、今回報道されているような容疑は、詐欺罪にあたるのだろうか?

「くじ引きに、当たりくじが存在しないと知っていたら、誰もそんなくじは購入しませんね。客は『当たる可能性がある』ということを前提にして……言い換えると『当たると誤解して』くじを購入していると言えます。

さて、仮に報道されていることが事実だとした場合、露店アルバイトの男は今回、(1)客が誤解をしていることを分かっているのに、(2)当たりくじがないという真実を黙って、(3)客からくじの代金をだまし取ったと言えます。

他人が誤解していることを分かっているのに、真実を黙ったまま、金品を受け取れば、『詐欺罪』にあたります」

それでは、当たりの可能性はあるが、当選確率が極端に低い場合はどうなるのだろうか?

「その場合、客がどのような期待をしているかを合理的に判断することになります。

露店などのくじでは、くじの箱の中に入れることができる『くじ』の総数には限りがあります。また、高額商品の『当たりくじ』が何本も入っているという期待までは、客も通常はしないでしょう。

したがって、そういったくじの場合、1本でも当たりが入っていれば、詐欺罪が成立することはまずないといえます」

つまり、客はくじや箱の外見、景品の値段などから、およその当選確率を推測して購入しているので、その期待を極端に裏切るようなケースでなければOKということか。それでは電子ルーレットなどで、客が当選確率を推測できなければどうなるのだろう?

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
日本最大級の弁護士/法律ポータルサイト。23万件の相談実績。無料法律相談・弁護士ランキング・口コミ弁護士検索でお悩み解決。他にも弁護士費用の見積比較・法律Q&Aなどの豊富なサービスとコンテンツで「インターネットを通じて法律をもっと身近に、もっと便利に。」

トピックスRSS

ランキング