「スタッフ募集※ただしイケメンに限る」 見た目で採用するのは違法か?

弁護士ドットコムニュース / 2013年8月16日 21時0分

写真

関連画像

若者に人気の米カジュアル衣料ブランド「アバクロンビー&フィッチ」。英国やフランス、日本など世界各国に進出し、「イケメン」の男性スタッフが上半身裸で接客する店舗もあるという。日本では「アバクロ」の略称で知られている。

ところが、そんなアバクロのスタッフ採用基準に「?」マークが点灯している。AFP通信などによると、フランスの人権団体が、アバクロの採用方針に注目し、「特に見た目を重視した差別的な基準に従っているように思える」と問題視しているというのだ。販売スタッフを「モデル」の名称で募集していることにも触れ、「モデルの募集ならば、容姿を考慮することも採用条件として正当化され得るが、販売員となると話は違う」と指摘して、調査に乗り出したという。

日本でも「従業員を見た目で採用しているのでは?」と噂になる企業はある。もし、本当に外見を基準とした「見た目採用」をおこなっているのだとしたら、日本の法律では雇用差別になるのだろうか。労働問題に詳しい古金千明弁護士に聞いた。

●「男女差別」になる採用は違法だが……

「たとえば、男女差別になるような採用は問題となります。男性だけ、女性だけといった形の募集は『男女雇用機会均等法(均等法)』で禁止されています。

また、男女別の採用条件も、2006年の均等法改正に伴い、定められた指針(平成18年厚生労働省告示第614号)や、行政通達(雇児発第1011002号)で規制されています」

——それでは「※イケメンに限る」という募集は?

「上記の指針や行政通達に違反することになります。まず男性だけの採用は均等法違反ですし、『男性はイケメンだけ採用する(女性は制限なし)』というのも上記指針や行政通達に違反します。また、女性ならば『容姿端麗』が条件、男性ならば『筋骨隆々』が条件、というような場合も違反になると考えられます。

もし企業が、均等法や上記の指針・通達に違反する形で募集・採用をしていた場合には、都道府県労働局の雇用均等室の行政指導を受ける可能性があります」

——モデルやタレントはどうなる?

「『例外』が認められている分野もあります。俳優・歌手・モデル等の芸術・芸能の分野では、一定の条件の下に、採用を男性のみ(または女性のみ)にしたり、採用条件を男女別にすることが許されています。

しかし、店舗の接客業は、通常はこの例外に該当しないと考えられますので『※イケメンに限る』を採用の条件とすることは、許されないでしょう」

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
日本最大級の弁護士/法律ポータルサイト。23万件の相談実績。無料法律相談・弁護士ランキング・口コミ弁護士検索でお悩み解決。他にも弁護士費用の見積比較・法律Q&Aなどの豊富なサービスとコンテンツで「インターネットを通じて法律をもっと身近に、もっと便利に。」

トピックスRSS

ランキング