上司が部下の新入社員と恋愛して「えこひいき」、配置転換や降格を人事に要求したい!

弁護士ドットコムニュース / 2018年1月4日 10時14分

他にも、上司の行動には何か問題点がないだろうか。

「今回の上司がしたような『えこひいき』は、性別に着目した言動や性的な言動を伴うことがよくあります。たとえば『●●ちゃんは女の子なんだから譲ってあげてよ』とか『●●はもう若くないんだから、この仕事には向かないよね』などです。その結果、労働者の就業環境が害されるとして、上司の行為がセクハラに該当する可能性もあるでしょう。

これは『環境型セクハラ』と呼ばれるハラスメント行為で、ある特定の人・性別を対象にして就業意欲を低下させるような言動をすることや、性的な内容の情報を取引先などに流布させることなどを指します。また、社内にヌードポスターを掲示することも環境型セクハラに含まれます。今回のケースでも、上司が前述したような性的な言動を伴うなどして、職場の人たちが苦痛に感じて業務に専念できなければ、環境型セクハラともなり得るのです」

●配置転換や降格は?

もし、決定的な証拠をそろえた場合には、上司が恋人を「えこひいき」をしたことを理由に、配置転換や降格を求めることもできるのか。

「今回寄せられた相談内容だけでは、決定的な証拠もなく、噂話の域を出ないとも言えますので、判断は難しいところです。

しかし、事実関係を調査したうえで、私情による業務の不適切な配分によって部員の査定が著しく悪くなったと証明できたり、環境型セクハラに該当したりする場合には、上司の処分や状況の改善を人事に求めることができます。会社は、詳細な事実を調査したうえで、差別行為を是正し、他の社員が勤労意欲を害しないよう改善しなければなりません。具体的には、恋愛関係にある両者の職場を変更したり、管理職を降格させる等の措置が考えられます」

(弁護士ドットコムニュース)

【取材協力弁護士】
鈴木 謙吾(すずき・けんご)弁護士
慶應義塾大学法科大学院教員。東京弁護士会所属。
事務所名:鈴木謙吾法律事務所
事務所URL:http://www.kengosuzuki.com

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