ファミレスの客待ち名簿に「古畑任三郎」や「江戸川コナン」と書いたら犯罪か?

弁護士ドットコムニュース / 2013年9月9日 17時30分

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「順番待ちの名簿にキャラクターの名前を書かないで欲しい」――。マイナビニュースのQ&Aコーナーでファミレス店員がこのような悩みを打ち明けている。相談者の店では、「古畑任三郎」や「江戸川コナン」、「金田一」といった「名探偵」の名前が書かれることが多いそうで、「毎回呼ぶとき恥ずかしい」というのだ。

しかし、店長や同僚は「名前として機能しているから」とあまり気にしていない様子。ユーザーから寄せられたアドバイスも、「店長が認めているのなら仕方がない」や「そんなに困るものではない」などと突き放したコメントが多く見られる。

ジョークか、悪ふざけか。受け取り手によって異なる微妙な問題だが、店員は名簿に書かれてある通りに読むしかない。では、キャラクターや有名人、知人の名前を使ったり、公序良俗に反するような言葉を書き込んでも、法的に問題ないのだろうか。刑事事件にくわしい阿野寛之弁護士に聞いた。

●キャラクターの名前を書くのは「私文書偽造罪」になる?

「まず、私文書偽造罪(刑法159条)になるか、検討してみましょう」

このように述べて、阿野弁護士はその成立の可能性を検討する。

「ファミレスの予約帳は、入店できる順番を確保するためにお客が名前を書くわけで、その意味では、刑法159条で私文書偽造罪の要件とされている『事実証明に関する文書』に当たりそうです。

ただ、ファミレスでお店と食事提供の契約を締結するのは『実際に来た』お客であり、食事代も実際に来店した人がその場で支払うので、その人の本名がどうなのかが問題になることは、まずありません。要するに、予約帳に『江戸川コナン』と書いてあったら、その『江戸川コナン』はファミレスの入口で待っているこの人だ、と識別できればいいんです。

予約帳にアニメキャラや著名人の名前を書く人も、そのキャラ等になりすましているわけじゃないですし、ましてやアニメキャラに料金を負わせようとしているわけじゃないですよね。自分のことを指す記号として書いているわけです。

私文書偽造罪が成立するためには、『他人の署名を使用して』といえる必要があります。しかし、ファミレスでアニメキャラの名前を書いても、自分という人格の同一性を偽ろうとしているわけではないでしょう。したがって、『他人の署名を使用』しているとはいえないので、私文書偽造罪は成立しないと考えます」

●アニメのキャラクターの名前を勝手に使うと「商標権侵害」になる?

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