「海賊版サイト」ブロッキングで白熱議論 「抽象論だと結論出ない」「いや、避けて通れない」

弁護士ドットコムニュース / 2018年4月22日 22時27分

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「漫画村」など違法にアップロードされたマンガやアニメを無料で見ることができる「海賊版サイト」をめぐり、政府が国内通信事業者(プロバイダ)に対して、サイト遮断(ブロッキング)を促すことを決定したことを受け、一般財団法人 情報法制研究所(JILIS、鈴木正朝理事長)などは4月22日、東京都千代田区で緊急シンポジウムを開催した。

サイトブロッキングについては、専門家を中心に批判が強く、シンポジウムでは今回の政府の決定に対し、研究者や弁護士、業界団体関係者らが多岐な視点から検証を行い、今後の展望を話し合った。

●村井純・慶大教授「サイトブロッキングはありえない」

シンポジウムの冒頭、「日本のインターネットの父」として知られる慶應義塾大学の村井純教授が飛び入りで登場、挨拶した。

「サイトブロッキングと聞いた途端に、この件ではありえないとすぐに思いました。なぜかというと、世界中で私たちがインターネットを運用してきた時、ひとつのサイトをブロックする要求に対応してきたたくさんの歴史がある。それが必ずしもうまくいかいないし、技術的に簡単なことでもないし、その有効性も理解されていません。最終的にそれほど効果がないと認識されていると思います。

インターネット上での知財に関する扱いは、国ごとのルールを飛び越えた解決方法はいろいろな意味でございまして、私も長い間にこれに関わっていた。そもそも言葉が違う人同士なので、長い議論のプロセスを取っています。

解決するにはどうしたらよいのか。違うことを話すには議論を尽くす必要がある。インターネットの技術や運用で本当に必要な私たちにとっての共通の目的は、地球上全体でネットが健全に動くことです。たくさんのステークホルダーが知を結集して、できるだけ早く正しい共通のゴールに向かう議論を期待したいです」と話した。

●中村伊知哉・慶大教授「政府はよくここでとどめたとみている」

パネルディスカッションでは、最初に対策を決定した「知的財産戦略本部会合・犯罪対策閣僚会議」に参加した慶應義塾大学の中村伊知哉教授がビデオメッセージで、対策や今後の展開について次のように説明した。

「今回は、政府がメッセージを発することが第一目的でした。海賊版サイト対策は知財の委員会で2年以上議論されまして、昨年来ブロッキングが残る課題でした。その内容は法解釈と法整理の2点。政府としてとりうる措置をとったもので、民間への要請も行政指導も明言していました。

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