「個人情報」を流出させた企業が払うべき「慰謝料」の相場はいくら?

弁護士ドットコムニュース / 2013年9月26日 16時5分

このように、内容がセンシティブな情報であるほど慰謝料額が増加するという関係にあります。たとえば、クレジットカード情報が合わせて流出すれば、氏名、住所等だけのケースよりも慰謝料が高くなるといえます。

また仮に、身体に関すること(たとえば医療情報など)が流出した場合、慰謝料はさらに高額になる可能性が高いです。そうした情報は本来他人に知られたくない、よりセンシティブな情報だからです」

●1件1件は少額でも、流出件数によっては賠償総額が億単位になる

「こういった例を見てもらえれば、情報内容によって若干の差は出てくるものの、おそらく多くの方が考えるような高額の慰謝料は認められないということが分かります。

しかし、企業側に立ってみれば、1件1件はそれほど高額ではないにしろ、流出した件数が多ければ、それだけ賠償額は膨らむことになります。数百万円、場合によっては数億円といった負担が生じるリスクについて、企業は十分認識しておいた方がよいと思います」

なるほど、件数次第で慰謝料総額は莫大な金額になりうるということだ。被害者ひとりひとりからすれば、ずいぶんと安く見積もられている感はぬぐえないが……。

ただし、この「相場」は、他人のプライバシーをあえて侵害したようなケースでは、大きく異なるようだ。清水弁護士はこう話を締めくくった。

「同じプライバシー侵害と言っても、他人のプライバシーに関することをあえて公開したような場合には、情報内容にもよりますが、1件で数万円から100万円程度の慰謝料が認められることがあります」

(弁護士ドットコム トピックス)

【取材協力弁護士】
清水 陽平(しみず・ようへい)弁護士
IT法務、特にインターネット上で行われる誹謗中傷の削除、投稿者の特定に注力しており、平成24年には東京弁護士会の弁護士向け研修講座の講師も担当。
事務所名:法律事務所アルシエン
事務所URL:http://www.alcien.jp

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング