元AKB・岩田華怜さんストーカー逮捕、芸能人が抱えるリスクにどう立ち向かうか

弁護士ドットコムニュース / 2018年7月7日 9時37分

また、警察等に相談するにも、事実関係をきちんと伝えきれない場合もあると思いますので、弁護士に相談するのも有効です。

ただし、加害者の執着心が極端に強い事案であれば、被害者側がどのような対処をとっても、ストーカー行為が繰り返されます。そのため、警察では、加害者がカウンセリング等の治療を受けられるように医療との連携を模索していると聞きます。ストーカー被害を防止するには、加害者に対する医療的アプローチも重要であると思います」

●ストーカー行為は告訴なしで起訴できる「非親告罪」に

今回の逮捕で岩田さんは安堵したようだが、容疑者が社会に戻ってきた後の不安もあるのではないか。

「被害者にとって、警察に相談することはとても勇気がいる行為です。先ほど説明したとおり、警察から『警告』や『禁止命令』を出してもらっても、そのことがきっかけとなって、逆に、加害者のつきまとい行為等がよりエスカレートしてしまったり、謝罪要求に発展したりするなど、報復的行為の恐れがあるからです。

ストーカー行為に対する刑罰は、以前は親告罪とされていました。つまり、被害者が告訴をしなければ検察は起訴できなかったのです。幸いに2017年に法律が改正・施行され、非親告罪となりましたが、これまでは、『逆恨み』を恐れて告訴ができなかった被害者がいたかもしれません。

法定刑は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金です。『禁止命令』が出ているのに懲りずにストーカー行為をした場合は、法定刑が倍になります。

皆さんは、ひょっとすると刑罰が軽すぎるという印象を受けるのではないでしょうか。被害者は、この程度の刑罰しかないならば、逆恨みの方がよほど恐ろしいと感じるかもしれません。刑罰が軽いことが原因で、被害者が泣き寝入りするという事態になっていないか懸念されます。

今回の件で、被疑者がどのような刑罰を受けるかはこれからです。罪となる事実を争っているのかよくわかりませんが、有罪であるならば、二度とこのような行為をする気にならないように、司法の役割が大きいと思います。

今回、この記事にコメントするにあたり、岩田さんのツイッターなどをちらちら閲覧させていただきました。とても頑張っていらっしゃる様子が手に取るように伝わってきました。岩田さんが今後も安心して芸能活動を続けられるように願っています」

(弁護士ドットコムニュース)

【取材協力弁護士】
泉田 健司(いずた・けんじ)弁護士
大阪弁護士会所属。大阪府堺市で事務所を構える。交通事故、離婚、相続等を中心に地域一番の正統派事務所を目指す。趣味は将棋、カープ、そしてドラえもん。
ブログ http://ameblo.jp/izuta-law/
事務所名:泉田法律事務所
事務所URL:http://izuta-law.com/

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