事実婚・同性婚への影響も? 「パートナーシップ制度」、自治体への要請広がる 

弁護士ドットコムニュース / 2018年8月6日 9時58分

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東京都中野区で8月20日から、同性カップルの「パートナーシップ宣誓」の予約が始まる。希望するカップルには、公正証書等の受領証を交付。住宅の賃貸契約や病院での病状説明などで、二人の関係性を証明する負担が減ることなどが期待される。

同種のパートナーシップ制度は、2015年の渋谷区・世田谷区を皮切りに、全国に広がりつつあり、中野区で9自治体目。制度を利用したカップルは全国で200組を超えているという。

当事者やアライ(理解者)らでつくる「自治体にパートナーシップ制度を求める会」は今年2月から、制度のさらなる拡大を目指して活動を続けている。7月29日、明治大学で活動報告があった。

●制度の拡大テコに「同性婚」法制化を目指す 「事実婚」認定の後押しにも?

同会は今年、29の自治体に対し、請願などを通し制度の導入を求めた。そのうち、13自治体で採択、8自治体で継続審議となっている。採択されれば、実現に向けた努力などが求められる。

ただし、制度ができても、法的拘束力はほとんどないという。それでも導入を求める理由について、会の世話人TAKACO(林隆紀)さんは、次のように説明する。

「自治体がパートナーシップ制度を認めることなく、市民に差別の禁止や教育を求めることは間違っている。自治体こそが率先して同性カップルらを認め、だから差別をしないような教育をしていきましょう、という順番が正しいと思っている」

同じく世話人で明治大の鈴木賢教授は、「制度ができれば、人々の考えも変わっていく」。そのうえで「同性間でも事実婚的な効力は可能だと考えられる。制度の拡大が(認定の)後押しになる可能性がある」と述べた。

同会では全国に制度を広めることで、国会での「同性婚」法制化の機運も高めようとしている。秋以降も、現時点だけで8都道府県24自治体での請願などを予定しているという。

この春夏で、請願・陳情などを経験した当時者らは、「最大会派がどこか、地域の特色や施策などをできる限り調べるべき」「(請願に必要な)紹介議員にこまめに相談し、関係を築いていくことが重要だ」などと体験をもとにアドバイスしていた。

パートナーシップ制度が導入されている9自治体は以下の通り。

【東京都】渋谷区・世田谷区(2015年11月)、中野区(2018年8月から予約開始)

【三重県】伊賀市(2016年4月)

【兵庫県】宝塚市(2016年6月)

【沖縄県】那覇市(2016年7月)

【北海道】札幌市(2017年6月)

【福岡県】福岡市(2018年4月)

【大阪府】大阪市(2018年7月)

このほか、千葉県千葉市や埼玉県さいたま市などでも導入が検討されている。政令指定都市の市長でつくる「指定都市市長会」も、7月23日付で国に取組強化を求める要請を行なっている。

(弁護士ドットコムニュース)

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