高齢化社会の新しいサポート役 「市民後見人」とはなにか?

弁護士ドットコムニュース / 2013年10月22日 15時30分

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高齢化が進み、「孤立死」や「無縁社会」などが大きな話題となる現代日本。一人暮らしで認知症になってしまったら、財産管理や介護施設の入居手続きなどは誰に任せればいいのか。そんなときのために、民法では「成年後見」という制度を定めている。

対象となるのは、認知症や精神障害などで判断能力が低下した状態が固定化してしまった人だ。そのような人の支援と保護のために、本人や親族、市町村長などの請求に基づき、家庭裁判所が「成年後見人」を選任する。成年後見人は、本人に代わって財産管理や介護保険受給手続などを行ったり、本人が結んでしまった悪徳商法の契約を取り消したりと、代理人としての権限を持つ。

これまで後見人になるのは主に親族で、関係の深い親族がいない場合は、弁護士や司法書士、社会福祉士がなるケースがほとんどだった。しかし報道によれば、埼玉県志木市在住の60歳男性が、家庭裁判所から「市民後見人」として選任されたという。また、各地で「市民後見人」に関するセミナーが開催されている。

この「市民後見人」とはどういう制度なのか。そして、どんな役割を期待されているのだろうか。高齢者問題に積極的に取り組む小此木清弁護士に聞いた。

●同じ地域の身近な人によるサポート制度

「市民後見人とは、認知症や精神障害などで判断能力が不十分になった人を支援するため、家庭裁判所から選任された地域の一般市民です。本人に代わって、『財産管理』や介護施設の入居手続などの『身上監護』を行います」

この「市民後見人」のどのような「資格」が要求されるのか?

「『市民』後見人は,判断能力が不十分になった人と、(1)同じ地域社会で生活する住民で、(2)その生活の中から物事を考え、(3)同じ地域の人たちと関係を築き、(4)共に地域で暮らしていく人です。

したがって、市民後見人は、地域社会での生活の延長線上で、判断能力が不十分になった人の立場に立って、その人の生活を支援するために何が最善なのかを考えることのできる素養を有していることが必要となります」

最近、後見にあたる弁護士や司法書士、社会福祉士などの数が足りないと指摘されている。そのために、市民後見人が期待されるようになったのだろうか?

「一般の市民後見人への期待が高まっているのは、今後、認知症高齢者が爆発的に増え、今まで後見人の受け皿となっていた専門職だけでは人材が足りなくなるという、消極的理由だけではありません。

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