クイーン直訳カバー「女王様」を知ってるかい? 「かあさーん、ルールルルー♪」

弁護士ドットコムニュース / 2019年1月14日 8時23分

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イギリスのロックバンド「Queen(クイーン)」の伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』が1月、ゴールデン・グローブ賞で2冠を達成した。日本での興行収入も順調に伸びており、往年のファンからも好評のようだ。

そこで思い出してほしいのが、「女王様」の存在だ。正体は「爆風スランプ」のパッパラー河合さん。主に洋楽を日本語の直訳で歌い、1990年代半ばに人気を集めた。

アニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の初代OP曲(ベンチャーズ『Diamond Head』のメロディ)といえば、知っている人も多いかもしれない。

女王様のメドレー『女王様物語』(1996)では、クイーンの『Bohemian Rhapsody』から始まり、『We Will Rock You』、『We are the champions』など、代表曲をつなげている。

その歌詞は「母さん ルルルル」「自転車 自転車」「彼女は殺し屋 女王」といった具合。『We are the champions』では、「我ら横綱っす 友達よ 千秋楽まで闘おう」と実に上手いこと訳してある(いずれも原曲の作詞:フレディ・マーキュリー、訳詞:S中野)。

●JASRACは翻訳の権利を管理していない

90年代半ばは、ディープ・パープルなどを直訳で歌った「王様」をきっかけに、「直訳ロック」が流行。マドンナを歌う「王女様」、ビージーズの「王子様」なども登場し、原曲の売上にも寄与した。

しかしながら、海外の曲だからといって、勝手に訳して販売してよいわけではない。原曲の歌詞やメロディは、著作権によって保護されているからだ。

著作権にくわしい高木啓成弁護士は、次のように指摘する。

「楽曲を利用する場合、一般的には、音楽著作権を管理している著作権管理事業者(JASRACやNexTone)に申請すれば、許諾を得ることができます。

しかし、歌詞を『翻訳』したり、楽曲を『編曲』(カバー)することについては、JASRACなどに申請しても許諾を得ることはできません。

なぜなら、歌詞の『翻訳』や楽曲の『編曲』は、著作権のひとつである『翻案権(翻訳権・編曲権)』(著作権法第27条)という権利を処理する必要がありますが、JASRACなどは、『翻案権』を管理していないからです」

たしかに、JASRACのHPには、編曲、替歌、翻訳などについて「音楽出版者などの著作権者から、直接、許諾を得ていただくことになります」と表記されている。

●音楽出版社という存在

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