東京五輪チケット規約、IOCに有利すぎ? 福井弁護士が「知っておくべきポイント」解説

弁護士ドットコムニュース / 2019年5月14日 9時30分

チケットは1名につき1枚必要で、2歳未満の膝上の子どもだけ、1枚につき1名まで同行可だ(4条3項)。

公式サイト購入分の払込み手段は、現金コンビニ払い(30万円未満のみ)とカード払いがあるが、後者は公式スポンサーであるVISAカード以外は許されない(15条2項)。これはかなり不便な点かもしれない。また、座席の指定は組織委員会の裁量とされ(17条1項)、気になる「複数枚申し込んで当選したら一緒に座れるの?」は、「可能な限り、隣り合わせに努める」ところまで(17条2項)。まあ仕方がなかろうが、仮に離れた席になってもキャンセルはできないので注意を(後述の公式リセールに出品できるだろう)。

●転売の注意点

次いで気になる転売規制だが、公式リセールサイトでの定価転売以外は禁止だ(36条1項)。また、チケットをキャンペーンの景品にするなど、広告・宣伝に使用することも禁じられ、いずれも違反すれば、チケットはただちに無効になる(35条3項)。無断転売が発見された場合、譲渡先に関する情報を組織委員会に開示する義務まである(35条5項)。

さらに、出品されている規約違反チケットを発見した場合、われわれユーザーは通報することが求められている(9条3項)。また、入場時や会場内では本人確認可能とされ、断れば入場できず、入場後も別人と判明すれば退場措置がある(36条2項)。

という厳しさなのだが、1点気になるのは「親族や知人などへの券面額以下での譲渡は自由」とされている点(36条1項)。知人には名義の書き換えが自由なのだ。これは、家族や知人との間で公式リセールサービスを使ってもらうのは非現実的という判断なのだろう。

ただ、当然だが「本当に知人なのか」を主催者側が確認するのは難しかろうから、知人間をかたった高額転売への悪用は気になるところだ。帰趨を見とどけたい。なお、繰り返される高額転売は禁止法で罰則対象となる。詳しくはこちら(https://www.kottolaw.com/column/181211.html)。

●会場内での規制について

次いで、入場時および会場内での規制だ。チケット本人確認があることは前述。大勢をどうスムーズにさばけるかは課題だろう。所持品などセキュリティ検査を拒絶する者は入場できず、入場後も退出を義務づけられる(26条)。持ち込み制限物や禁止行為は今後リストが公表されるが、違反すれば同様(31条・32条)。

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