避妊応じてもらえなかった女子大生、自腹で1万5千円の緊急避妊薬…入手に高いハードル

弁護士ドットコムニュース / 2019年5月19日 9時35分

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望まぬ妊娠を高い確率で防ぐ緊急避妊薬(アフターピル)。手に入れるには医師の処方箋が必要だが、現在、厚生労働省の検討会で、条件付きでオンライン診療による処方が検討されている。

緊急避妊薬の入手しづらさを、どう改善していけば良いのか。産婦人科医や性の啓発活動を行なっている団体などが5月17日、緊急院内勉強会「緊急避妊薬の安全で迅速なアクセスの確保」(主催・NPO法人「ピルコン」)を開き、オンライン診療化と薬剤師による対面販売を認め、価額を下げるよう提言した。

また、会には、性被害にあった後、緊急避妊薬を飲んだことで望まぬ妊娠を避けられたという女子大生も参加。自らの体験を涙ながらに打ち明けた。

●緊急避妊薬、入手の2つのハードル

緊急避妊薬は、コンドームの破損、膣内射精、性暴力被害など避妊が十分でないセックスの後72時間以内に服用することで、高い確率で妊娠を避ける薬。効果は100%ではなく、緊急避妊が成功したかどうかは月経の有無でわかる。

しかし、産婦人科医の遠見才希子さんは「入手には2つのハードルがある」と指摘する。

1つ目が、産婦人科など医師による処方が必要なことだ。緊急避妊薬にはタイムリミットがあるが、夜間や休日、医療機関が近くにない場合、受診が難しい。さらに医師に説明することから、受診にハードルを感じる人も少なくない。

2つ目が値段の高さだ。2019年3月からジェネリック薬も販売されるようになったが、自由診療のため、値段は約6000〜2万円と高い。

一方、世界では、薬局のカウンターや薬剤師から処方箋なしで購入でき、「タイでは200円で販売していた」(遠見さん)という。

●緊急避妊薬への反発「性が乱れる」「自業自得だ」

「乱用する悪用する」「性が乱れる」「やらかした人に出すもの」「自業自得だ」。緊急避妊薬にはこのような言説がつきまとう。遠見さんは「これは科学的根拠のある発言でしょうか」と問いかける。

2014年に行われた日本家族計画協会の調査によると、主な避妊方法(二つまで選択可)を尋ねたところ、コンドームは85.5%なのに対し、ピルは4.6%だった(第7回男女の生活と意識に関する調査)。

遠見さんは「日本は女性主体で効果の高い避妊法の選択肢が少ない。緊急避妊薬のアクセスを改善することで中絶も減らせるのではないか」と指摘し、「医療は、全ての人にとって、適切に、安全に、平等に、提供されるものではないでしょうか」と呼びかけた。

●性被害の女性「近所で買えたら、どんなに楽だっただろう」

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