「性行為もできるすばらしい融資」 男性職員が逮捕された「ひととき融資」とは?

弁護士ドットコムニュース / 2019年6月15日 9時54分

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性的な行為を見返りに、法律で定めた上限を上回る金利で女性2人に金を貸し付けていたとして、出資法違反の容疑で大阪・千早赤阪村の30代男性職員が6月5日、警察に逮捕されました。報道によると、男性職員はネット掲示板でお金に困っている女性を見つけ、性行為を条件に、法定金利の最大7倍の金利で現金を貸し付けて利息を受け取っていたということです。

NHKによると、男性職員は「お金も返ってくるし、性的な行為もできてすばらしい融資だと思った」などと供述しているそうです。このような個人間の融資は「ひととき融資」と呼ばれ、ネット掲示板やSNSで広まっています。「ひととき有り」と書き込み、個人融資をするものです。

弁護士ドットコムにも、個人融資サイトで320万円借りたが、条件として「2年間の体の要求」があったという女性から相談が寄せられたことがありました。女性は困窮から条件を承諾してしまい、一度だけホテルに行ったそうですが、自宅も訪問されて困っているとのことでした。

このような「ひととき融資」には、どのような法的問題があるのでしょうか。髙橋裕樹弁護士に聞きました。

●肉体関係だけでなく、弱みを握って犯罪行為を強要

ーー「ひととき融資」とはどういうものなのでしょうか?

「肉体関係(性交渉)をもつことを貸し付けの条件とする『ひととき融資』と呼ばれる個人 間融資は、数年前からネット上の掲示板等に出始め、様々な問題に発展しています。テレビやインターネット等でカードローンのCMを見ない日はないのに、なぜこんな融資を受けるんだろう、と感じられる方もおられるかと思います。

しかし、十分な給料がもらえず、生活費のための借入を繰り返した結果、借入限度額いっぱいになってしまって追加の借入が出来ない方や、支払いが滞ってブラックリストに載ってしまった結果、新たなローンの審査が通らないという方が非常に多くいます。

そして、金融機関からの借入が出来ずに困っている方々の足元を見て、違法な条件での貸 し付けを行う業者(ヤミ金業者)が未だに暗躍しています。

このいわゆるヤミ金業者が融資を行う場合、法定利息を超えた高利で貸付けるのが典型ですが、これに加えて、肉体関係(性交渉)を持つこと等の違法な条件を付けてくることも多 くなっています。

肉体関係のほかにも、年金や生命保険を担保にすること、携帯電話の契約をして端末を提供すること、銀行口座を開設して提供すること、振り込め詐欺のお金の引き出し(出し子)をさせるといった、単なる債権回収ではなく、弱みを握って犯罪行為を強要するという事態も起きています」

●「ひととき融資」は貸金業法や出資法違反の可能性

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