駅員のミスで駅に取り残され、訪問先に間に合わず! 修学旅行生「思い出」の補償は?

弁護士ドットコムニュース / 2015年7月1日 15時3分

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駅員のミスでホームに置き去りにされ、予定していた修学旅行のコースをまわれなかった――。中学校の修学旅行で、集団が特急列車に乗りこんでいる途中で列車のドアが閉まり、生徒と教諭の一部が駅のホームに取り残されるトラブルが起きた。

報道によると、6月10日午前8時半ごろ、千葉県内の市立中学校の3年生ら39人がJR成田駅で特急電車に乗り込んでいた途中でドアが閉まり、25人がホームに取り残されてしまったという。乗客の乗り降りを確認していた駅員がモニターを見て列が途切れたと判断し、車掌に合図を送ったのが原因のようだ。

生徒たちは後続の列車で現地に向かったが、予定していた新幹線には乗ることができず、見学コースに入れていた平等院鳳凰堂(京都府宇治市)に行けなくなってしまったという。

現地に行くことを楽しみにしていた生徒もいるだろう。一般的に、交通機関側のミスが原因で旅の行程が遅れ、予定していた訪問先をキャンセルせざるをえないような事態になった場合、交通機関に補償を求めることはできるだろうか。消費者問題にくわしい上田孝治弁護士に聞いた。

●鉄道会社には旅客運送の義務がある

「鉄道の利用客と鉄道会社の間には旅客運送契約があり、鉄道会社は、旅客を目的地まで安全かつ円滑に運送する契約上の義務を負っています」

上田弁護士はこのように述べる。乗客がホームに取り残されたような場合、鉄道会社はそうした義務に反しているということだろうか。

「鉄道のような公共交通機関は、多数の利用客をできるだけ効率的に目的地まで運送しなければなりませんので、利用客の側にも、鉄道の安全かつ円滑な運行に一定の協力をすることが必要になります。

したがって、単に、結果として利用客がホームに取り残されたというだけでは、鉄道会社の責任を認めることはできません。

鉄道会社の責任が認められるには、公共交通機関の利用客として最低限期待される行動をとっていたにもかかわらず、鉄道会社のミスにより取り残されたといった事情が必要になります」

●慰謝料の相場はいくらぐらい?

今回のケースについてはどうだろうか。

「本件でも、電車に乗り込む際に利用客側に大きな問題がなく、駅員の単なる確認ミスということであれば、鉄道会社の責任が認められることになります。

そして、予定していた行程を一部キャンセルせざるを得なくなったということであれば、そのことによる精神的損害、つまり慰謝料が主な損害になります」

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