紫外線が気になる季節！肌の透明感をアップさせる漢方ケアとは？

紫外線が強い日が増えてきて、気が付いたら「肌が黒っぽくなってしまった！」と思うことはありませんか？

肌の透明感をアップさせるためには、紫外線対策と同時に、内側からのケアも必要なのだそう。薬剤師の道川佳苗さんに、肌の透明感をアップさせる漢方ケアについて教えてもらいました。

 

紫外線は肌をくすませる？

シミができるメカニズムと同様に、肌全体をくすませる原因は過剰に生成したメラニン色素にあります。地上に届く紫外線はUV-AとUV-Bがありますが、UV-Aは肌の奥の真皮にまで届き、たるみやシワの原因になります。

それに加えてすでに肌にできているメラニン色素を黒くさせて肌を黒くする働きもあります。UV-Bは、肌への作用が強く、日焼け後に赤く炎症を起こしたり、数日後に肌を黒くさせます。また、メラニンを産生するメラノサイトを活性化しシミの原因にもなります。まずは紫外線ケアを徹底することが肌の透明感を守るためには必要です。

透明感のカギは血にある!?

透明感のある肌とは、白くて透き通ったようなツヤのある肌を思い浮かべると思います。漢方の考えでは、透明感があり、ツヤのある肌を手に入れるかぎは「血（けつ）」にあると考えられています。血とは、栄養分や潤いを全身に運ぶものと考えられているので、血が不足していても、巡りが悪くても肌にまで栄養分や潤いが届きません。そうすると、肌のくすみや乾燥の原因となり透明感やツヤが失われてしまいます。

すなわち、肌の透明感やツヤを手に入れるためには、（1）血を補うこと（2）血の巡りを良くすることの2つを意識することが大切です。

血を補うための漢方ケア

生活面では、よく眠ることを意識しましょう。血は夜寝ている間に作られると考えられているので、遅くとも0時前に寝れるように心掛けましょう。また、目や頭を使うことは血を消耗させるので、夜遅くまでパソコンやスマートフォン、テレビなどを見続けることも控えましょう。

食事面では、鶏肉や卵、牛乳、なつめ、プルーン、いちじくなどのドライフルーツ、くるみや赤皮付きのピーナッツなどのナッツ類がおすすめです。おやつはナッツやドライフルーツにすると手軽に摂取できますね。
おすすめ漢方薬・・・四物湯（しもつとう）：血を補う生薬と、血の巡りを良くする生薬が含まれています。肌の乾燥やしみなどにも効果があります。

血の巡りを良くするための漢方ケア

生活面では、お風呂で温まることを意識しましょう。夏はシャワーだけで済ませたくなりますが、10分でも良いので湯船で温まると全身の血行が良くなります。また、蒸しタオルを顔の上に乗せるとリラックス効果もあり、顔の血行も促されるのでおすすめです。

食事面では、しょうが、にんにく、セロリ、パセリ、らっきょうなどの香りの良い食材を摂りましょう。また、冷たいものは血の巡りを悪くするので、温かいものをできるだけ摂り、冷たいものを食べる時は温かい飲み物と一緒に摂り冷やしすぎないように心掛けましょう。

おすすめ漢方薬・・・桂枝茯苓丸（けいしぶくりょうがん）：血の巡りを良くする代表的な漢方薬です。血行不良による頭痛や肩こり、あざなどにも効果があります。

肌の透明感やツヤを手に入れるためには、外からの刺激である紫外線のダメージから肌を守ることと、内側からのケアとして「血」を補い、巡りを良くすることを意識してみましょう。

 

漢方薬には血を補い、巡りを良くするために役立つものがあります。自分の体質やお悩みによって選ばれる漢方薬は異なるので、ぜひ一度ご自身の体質を知るためにもお近くの漢方薬局やオンライン薬局などで相談してみてくださいね。

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教えてくれたのは

出典: 美人百花.com

道川 佳苗（みちかわ かなえ）さん

漢方薬・生薬認定薬剤師、調理師。大学卒業後、調剤併設型ドラッグストアにて従事し服薬指導をする中、病気の予防、健康維持には食育が大切であると感じ、調理技術、栄養学を学ぶため服部栄養専門学校に入学し卒業する。その後、大手料理教室講師、漢方クリニックの門前薬局で煎じ薬の調剤、漢方相談、服薬指導などを経験。現在は今までの経験を活かし web上で健康相談や薬膳や漢方に関する情報発信をしている。

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