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意外と知らない「おりもの」の知識!医師がみんなの疑問にお答えします

美人百花デジタル / 2021年6月21日 20時20分

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「おりものがどんなものなのかなんとなく知っているけれど、詳しい知識はないかも……」そんな方は多いはず。

今回は医療法人社団悠俊会「上野皮フ科・婦人科クリニック」婦人科担当の女性医師におりものについての疑問をぶつけてみました。

おりものの種類を教えてください。

おりものとは、子宮、膣、汗腺からの分泌液が混ざり合った粘度のある液体のことです。おりものの役割は大きく分けて2つあります。1つは自浄作用です。最近が膣を通して身体に入ってくるのを防ぎ、膣の中をきれいな状態に保つ働きです。2つ目は、受よって精手助けです。子宮頸部から分泌されるおりものは、精子が卵子のところにスムーズにたどりつけるように保護してくれます。生理周期により、ホルモン量の変化に伴い、おりものの色や量も変化します。

おりものの状態

「卵胞期」
生理直後は子宮や膣の中に残った月経血とおりものが混ざり、茶色っぽくなることも。量は少なく、さらっとした質感ですが、排卵期に向けて少しずつおりものの量が増えていきます。
「排卵期」
最もおりものの量が多い時期です。透明でとろみのある水のような質感で、においはほとんどありません。
「黄体期」
どろっとした粘り気があり、少し白濁しています。量は排卵期ほど多くはありません。
「生理前」
黄体期に引き続き、とろみのある白濁した状態で、ややにおいがあり、量が増えます。生理数日前から少量の月経血が混ざることもあります。

これって正常?異常?判断基準を教えてください。

強い痒みがある、においがおかしい、茶色いおりものが1週間以上続くなどの症状がある場合には、一度婦人科を受診することをお勧めします。においは、自己判断しづらいと思いますが、細菌性膣症という病気の場合、異臭を感じることが多いです。(よく魚が腐ったようなにおいと表現されることがあります)たとえ腐臭でなかったとしても、いつもと違うにおいがする、と思ったら一度受診してみてください。茶色いおりものも、生理と生理の中間期に「排卵出血」という、排卵の時に少量の出血が起こり、それがおりものに混じることがあります。排卵と全く関係ない時期に起こる出血が混じったようなおりものが続く場合には受診しましょう。痒みを起こす病気には、代表的なものに膣カンジダ症があります。膣内の常在菌であるカンジダ真菌が異常に増えることによって痒みを引き起こしたりします。性交渉の経験の有無に関わらず、疲労で体力が落ちている、抗生剤の服用などで発症することもあります。自然に治ることもありますが、繰り返し起きてしまう方もいるのできちんと治療を受けましょう。また、水っぽいおりもので量が増えている場合には性感染症の可能性があり検査、治療が必要です。
おりものは、生理周期に大きく関係し、量や色も変りますが、普段と違う状態が続く場合、また我慢できない程の痒みなどは、気付かないうちに掻きむしってしまって皮膚を傷つけてしまうこともあるため、早期の治療が必要でしょう。

おりものが気になる場合の対処法を教えてください。

おりものは、生理周期で変化はあるものの、全くないという方はいません。でも、量が多い日などは不快に思うことが多いと思います。気になる場合にはおりものシートを使用するとよいでしょう。人によって、肌に合うものが異なりますので、最近は天然コットンを使用したものなど肌に優しいものも見かけます。自分の肌に合ったものを使用しましょう。できるだけこまめに変えることがベストですが、忙しい時でも、せめて日中に2、3回は変えられるとよいと思います。きついデニムパンツや、締め付けるような下着やストッキングもむれてしまう原因になるので、できるだけ風通しの良いスタイルがよいと思います。日常生活でも、ストレスがたまると免疫力が落ちることにより、膣内の自浄作用が低下することがあります。疲れがたまっている時は十分な休養と取るようにしましょう。最近は、デリケートゾーン専用のソープも見かけます。刺激になるような洗い方は皮膚が弱い部分なので、傷めてしまう原因になったり、中まで洗ってしまうと本来バリア機能をは果たしてくれている菌まで流してしまうことになるので、肌荒れを起こさな程度に清潔を保ちましょう。風邪をひいたり、生理前、ちょっとした生活の変化でもおりものが増えたり、においが気になったり、色がいつもと違う、かゆみを感じるなどの症状が起こることがあります。クリニックでは、菌の種類を特定するような検査を行ったり、膣錠を入れたり、処方したり、膣の周りのかゆみに対しては塗薬を処方することもあります。

 

教えてくれたのは

医療法人社団悠俊会「上野皮フ科・婦人科クリニック」

院長の西郡克之氏は、日本医科大学卒業後、亀田総合病院レジデント、東京医科歯科大学附属病院皮膚科・形成外科及び関連病院勤務をした後、「上野皮フ科クリニック」を開院。2007年4月より、産婦人科専門医の医師を招聘し、新たに婦人科部門を設立。それにともない、クリニックの名称が「上野皮フ科・婦人科クリニック」となる。婦人科部門は女性医師が担当。

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