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シミは作りたくない!日焼け後の正しいケアの方法を皮膚科の先生に聞いてみました

美人百花デジタル / 2021年9月11日 20時30分

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日焼けをそのまま放置しおくとシミなどの原因に……。あの時きちんとケアをすればよかったと後悔しないように今から正しいケアの知識をつけましょう! 今回は、「うるおい皮ふ科クリニック」院長の豊田雅彦先生にケアの方法を伺いました。

 

日焼けをしてしまった後の正しいケアを教えてください。

紫外線は波長の長さによってUVA (400~315nm)、UVB (315~280nm)およびUVC (280~200nm)に分類され、日焼けの皮膚病名は「日光皮膚炎」と呼ばれ、過度の日光照射により主としてUVBが関与してできる皮膚傷害です。すなわち皮膚が紫外線を浴びたことで起こる熱傷(やけど)です。日焼けは、大きくは「サンバーン」「サンタン」の2つに分類され、症状はさまざまです。

サンバーン

サンバーンとは、紫外線を浴びた皮膚が赤くなってヒリヒリした状態です。十分な水分をキープできず、肌のバリア機能が低下しているためかゆみを感じることもあります。サンバーンは紫外線を浴びて数時間後に起こり、ピークは8~24時間後ごろです。症状は2~3日で治まることがほとんどですが、水ぶくれやむくみなどの症状が出ることもあります。

・サンタン

サンタンとは、紫外線を浴びた皮膚が黒っぽくなる日焼けのことです。紫外線を浴びた数日後に表れ、数週間~数ヵ月続きます。これは、皮膚の色素細胞であるメラノサイトが、紫外線の刺激を受けてメラニンをたくさん作ることによって起こる症状です。通常、メラニンは皮膚のターンオーバーに伴って排出されますが、紫外線を浴び続けることで大量に作られたメラニンが肌に蓄積し、シミになることもあります。

(1)日焼けした当日はとにかく冷やす

日焼けした部分を冷やすことで、症状を多少軽減できます。日焼けに気づいたら、なるべく早く冷やすのがおすすめです。濡らしたタオル、氷を包んだガーゼや冷えたペットボトル飲料などを日焼けした部分に当てましょう。1回につき10~15分ほど当て、時間をおいて繰り返します。広範囲の場合は、水風呂につかったり冷たいシャワーを浴びたりして冷やすのも効果的です。水ぶくれができた場合、これは重度の熱傷と同様ですのですぐ皮膚科を受診しましょう。

(2)保湿を心がける

日焼けした肌は水分を保てず、乾燥しがちです。十分な保湿を心がけ、水分とともに油分を補いましょう。顔の保湿だけではなく、ボディも保湿が必要です。首のうしろやデコルテなどは、紫外線をうっかり浴びやすい場所なので、ケアは念入りにおこないましょう。日焼け直後の肌はダメージを受けやすくなっているので、肌をこすったりマッサージをしたりするのは避け、やさしくケアするのがポイントです。また、肌と同様に髪も紫外線ダメージを受けます。日差しを浴びた後、髪がパサつくようなら日焼けの影響かもしれません。髪にもうるおいと油分を補給するのがおすすめです。

(3)バリア機能を整えるよう心がける

日焼け後は、肌のバリア機能が低下しているため、ちょっとした刺激がかゆみや赤みにつながることも少なくありません。普段使っている化粧品や日焼け止め、汗なども刺激になる可能性があります。かゆみが出た部分をかいてしまうと、ますますバリア機能を低下させる恐れがあるので気をつけて下さい。日焼けが落ち着き、かゆみや赤みが治まったら、刺激のない化粧水を十分に使用し(セラミドなどの有効な保湿成分を含有しているものが良い)、次いで油分を補うことで肌表面に膜を作って肌を保護し、かつ肌内部の水分の蒸発を防ぎましょう。

日焼けをすると肌が赤くなる人と黒くなるタイプの人がいると思います。どうして違いが出るのでしょうか。

スキンタイプによって、日焼けの症状が変わります。スキンタイプとは、一定の条件で太陽光にさらされたときに、皮膚に現れる反応によって分類されています。個人個人で紫外線への感受性(フォトスキンタイプ)が異なるため、すべての肌タイプで同じような反応が現れるわけではありません。フォトスキンタイプは、紫外線に対する反応の質の違いで決まります。肌の色合い、髪の色、そばかす等の有無、日焼けの仕方(赤みが出るか、肌が色付くか)などに基づいて、6種類のフォトスキンタイプの区分があります(フィッツパトリック(Fitzpatrick)分類)。赤くなりやすい人は紫外線の感受性が高く、黒くなりやすい人は紫外線感受性が低いとしています。ここからは6タイプの違いを紹介します。

タイプ1
太陽に当たるといつも赤くなってしまう。そばかすが多い。

タイプ2
色が白く、明るめの肌色で、いつも赤くなるが、時として軽く色付く。いくつかそばかすがある。

タイプ3
色白か少しマットな肌色。たまに赤く日焼け(軽いものから中程度の日焼け)し、若干のそばかすがあることもある。

タイプ4
オリーブ色の肌。赤くならず、日焼けしやすい。そばかすはない。

タイプ5
褐色の肌。赤くならず、日焼けしやすい。そばかすはない。

タイプ6
黒い肌で、まったく日焼けしない。そばかすもない。

スキンタイプ1は真っ白の白人。スキンタイプ6は真っ黒の黒人。 1から6にかけて濃くなっていきます。日本人は3と4がおおいです。 海水浴に行ってこんがりきれいに焼ける人は4。 赤くなるだけですぐに皮がむけて終わってしまう人は3です。一般的に白い皮膚ほど紫外線(UV)に対する影響を受けやすく、皮膚がんになりやすいといわれています。

日焼け後に赤くやけどのようになってしまった際の正しい治療方法を教えてください。

前述したように赤い皮膚を十分に冷却することです。日焼けは強い炎症を伴っていますので、熱・ほてりを鎮めるために冷却して熱傷の炎症を止めましょう。氷や保冷剤で冷やす時は、肌の刺激にならないようタオルに包んで使用しましょう。また、摩擦も日焼けした肌にとっては大きな負担に。洗顔は時間をかけすぎず、ササッとすませましょう。次いでの応急処置は、炎症を速やかに鎮めるためにステロイド外用薬を塗ることです。すぐに皮膚科に行くことができない場合は、薬局で薬剤師の指示に従ってステロイド外用薬を適量塗布してください。日焼けの時の外用薬の塗り方の注意点は、皮膚が熱傷状態で弱っていますので、ゴシゴシ擦り込むように塗ることは、さらなる肌のダメージにつながりますのでやめてください。赤い皮膚の上を、スッーと伸ばすように優しく塗布してください。ステロイド外用薬が手に入らない場合は、ほてりが一段落した段階で、痛みやかゆみを抑えるために非ステロイド系抗炎症成分(インテバン、グリチルリチン酸など)や収斂効果成分(カラミン、酸化亜鉛など)を配合した外用薬を代替えとして用いる。いずれにしても、日焼け後の赤い熱傷皮膚への対応は素早く行いましょう。

赤くなり皮がむけた後、時間が経ちしみが残ってしまう場合があると思います。そうならないために一番効果的な方法があれば教えてください。

(1)十分かつ適切な保湿

日焼け後の肌は紫外線によるダメージでバリア機能が低下し、乾燥しやすく、刺激に敏感でかつかぶれやすいデリケートな肌状態です。炎症後の色素沈着によるしみも生じやすい状態です。特に顔の皮膚は体の中でも薄くデリケートなため、刺激を与えないこと、丁寧に保湿することを心がけましょう。洗顔する際は手で肌をこすらないよう、たっぷりの泡で洗います。摩擦によるしみにも注意が必要です。肌に負担をかけないために、低刺激のクレンジング剤・洗顔料を使い、ぬるま湯で丁寧に洗い流します。日焼けしてデリケートな肌には、いつも使用している化粧品であっても刺激となる場合があります(刺激性接触皮膚炎)。肌が落ち着くまでは刺激の少ない化粧品を使用しましょう。化粧水をつけるときも、手のひらでやさしくなじませるように塗布しましょう。かゆみが長く続く時はアレルギー性の接触皮膚炎も考慮しましょう。接触皮膚炎はしみの原因となりやすいからです。

(2)美白化粧品

炎症がすっかり治まったら、美白化粧品でしみの予防や治療のお手入れを行っても良いでしょう。美白有効成分は、次の3つのアプローチで日焼け後のシミ対策に効果を発揮します。どの働きをもっているかは美白有効成分ごとに異なります。美白有効成分として有名な、ビタミンC誘導体は、メラニンを作らせない+メラニンを薄くする+皮膚に溜まったメラニン排出のすべての作用を有しています。また、アルブチンやハイドロキノンは主としてメラニンの生成抑制に強力に作用します。保湿と美白化粧品はバランスよく併用することにより相乗効果が得られます。適切な保湿のみでも肌のターンオーバーの乱れは改善します。

(3)日焼け予防をしっかりとおこなう

日焼け後の肌は、通常よりダメージを受けやすい状態になっています。特に、乾いた皮膚が剥がれ落ちた部分は日焼けしやすくなっているため、日焼け予防はしっかりとおこないましょう。せっかく美白化粧品を使っていても、紫外線を浴びてしみを増やしてしまっては元も子もありません。紫外線は既存のしみ・くすみ・色素沈着をさらに濃くしてしまいます。外出時は、日焼け止めクリーム、ストール、つばの広い帽子、日傘、サングラスなどを使って紫外線を防ぎます。日陰をうまく利用したり、紫外線の強い時間を避けたりするのも効果的です。曇りの日や屋内でも、紫外線は降り注いでいます。紫外線対策は季節、天候、年齢および屋内外を問わず年間を通して必要です。また、紫外線はアスファルトやコンクリート舗装からの照り返しの照射量も強いことを念頭に置いて下さい。

その他、日焼けに関してアドバイスがあれば教えてください。

ひどい日焼けの後は、身体もダメージを受けていることがあります。普段よりしっかりと睡眠を取り、水分や栄養を補給するなど、体力の回復に努めるのがおすすめです。特に、保湿は肌の内側からも必要ですので、熱中症対策も兼ねて十分かつこまめな水分補給を心がけましょう。また、単なる日焼けではなく「日光(光線)過敏症」による、短時間の日光暴露による皮膚傷害があることも覚えておきましょう。日光過敏症は、健康体の人にとっては問題が起きない程度の強さの日光でも、浴びた部分に赤みやぶつぶつが発生してしまうのが特徴。抗菌薬、降圧薬、血糖降下薬といった薬やある種の内服サプリメントの副作用でもまれにこうした症状が起こることがあります。「日光過敏症かも?」と思った時は皮膚科専門医に相談しましょう。

教えてくれたのは

「うるおい皮ふ科クリニック」院長 豊田雅彦先生

1964年、長野県生まれ。
1990年、富山医科薬科大学(現・富山大学)医学部卒業。同大学皮膚科学講座に入局・研修医。
1996年、米国ワシントンDCで開かれた国際会議である研究皮膚科学会議年次総会で「色素細胞と神経の接着」にて最優秀研究賞を共同受賞。
2002年、パリで開かれた国際皮膚科学会で「アトピー性皮膚炎のシクロスポリンによるかゆみの抑止効果機序」の発表にて臨床部門最優秀賞を単独受賞。
2004年、米国マイアミで開かれた国際皮膚科学会で「抗アレルギー剤がかゆみを抑える新たなメカニズム」の発表にて研究部門最優秀賞を単独受賞。
2005年、うるおい皮ふ科クリニックを開業。
かゆみをなくすことをライフワークに掲げ、患者さんが希望を持てる診療に日々尽力。現在までに2,000以上の医学論文・医学専門書を執筆。また、国内外で年間最多250以上の講演会・学会発表・保健所指導を行う。受診患者の99%(年間約3万人)の症状を軽減〜消失に導いた、世界有数の皮膚病・かゆみのスペシャリスト。

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