1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ビューティー

かかる費用は?デリケートな問題「不妊治療」について医師に聞きました

美人百花デジタル / 2021年11月13日 11時38分

写真

妊娠を望んでいるのに、なかなか妊娠しない……。何から始めたら良いか分からない“不妊治療”について、「麻布モンテアール レディースクリニック」院長の山中智哉先生に話を伺いました。

 

治療の種類と、治療を始める際のアドバイスを教えて下さい。

「もしかしたら不妊症かも?」、焦る気持ちからそう思われる方もいらっしゃるかもしれません。ほとんどの御夫婦やカップルの皆さまは、まずは自然に妊娠することを望んでいることと思います。

不妊症かどうかを調べる検査は多岐にわたりますが、一言でいうと「妊娠を妨げる原因がないかを調べること」あるいは「妊娠をするために必要なことが整っているかどうかを確認すること」といえます。

そのために、女性であれば、ホルモン検査といった血液検査、子宮や卵巣の状態を確認するために超音波検査など、男性であれば、精液検査やホルモン検査が行なわれます。その結果をもとに、例えば、何も異常がなければ排卵日に性交渉を行なう「タイミング法」、もし精子の状態に軽度の異常があれば子宮の中に精子を注入する「人工授精」、あるいは卵巣の機能や精子の所見が極端に悪かったりした場合には「体外受精」といった形で、最適な治療方法が選択されます。まだ不妊症かどうか分からなくて、これから妊娠を目指す御夫婦のために、「プレコンセプションケア」や「ブライダルチェック」という名称で、基本的な不妊検査も行なわれていますので、何から始めていいのか分からない場合は、まずはこういった検査を受けてみるのもいいと思います。

不妊治療にかかる基本的な費用を教えて下さい。

子宮や卵巣の状態を確認するための超音波検査や、ホルモン検査など、保険が適応されるものと、保険が適応されない自費検査があります。

保険適応となるものは、どこの病院やクリニックでも同じ金額で、項目にもよりますが数千円単位になります。自費検査はそれぞれの病院、クリニックで料金が異なります。必要な検査をすべて行なうと、保険や自費をあわせて、だいたい2~5万円となることが多いと思います。

人工授精や体外受精の治療は保険が適応されず、すべて自費診療となります。人工授精は2〜4万円くらい、体外受精はすべての検査や薬が自費になるため、1サイクルの治療で40~60万円ほどとなります。体外受精で15万円~など安く見える病院やクリニックもありますが、それは「まったくうまくいかなかった時の最低料金」であって、成功した時は成功報酬として20万円以上が発生するので、概ね上記と同じ金額となります。中には1サイクルで100万円ほどかかるクリニックもありますので、事前によく確認しておいた方が安心かと思います。

不妊治療のサポートで利用できる国の制度について教えて下さい。

体外受精には、助成金によるサポートがあり、1サイクルで30万円が助成されます。自治体によっては、不妊検査や人工授精の助成金もありますので、お住まいの地域の役所のホームページを確認することをおすすめ致します。治療を受ける病院やクリニックが違う地域であっても、助成金を受けることができます。また不育症といって、流産を繰り返す場合に、その原因を特定する不育症検査が行なわれますが、その検査にも助成金が適応されています。

その他、何かアドバイスがありましたら教えてください。

不妊症は、女性だけに原因があるのではなく、男性にもその原因があることは知られるようになりました。それでも、新しい生命を体に宿す女性の体の方が、妊娠にとって重要な要素が多くあり、妊娠に対する意識も女性の方が高いのではないかと思います。

妊娠は女性ひとりで目指すものではなく、御夫婦あるいはカップルのお二人で目指すことです。不妊治療というと、いくらかハードルが高いように感じられることもあるかもしれません。そういった場合には、まずはブライダルチェックやプレコンセプションケアといった基本的な検査を受けるのもいいかと思います。二人で相談しながら妊娠、出産、そしてその後の子育てのことまで楽しみにしながら、妊活に取り組んでいきましょう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください