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ワクチンは有効?「子宮頸がん」の予防や症状について医師にインタビュー!

美人百花デジタル / 2022年1月7日 21時20分

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女性特有の病気のひとつである「子宮頸がん」。日本医師会によると、一生のうちにおよそ73人に1人が「子宮頸がん」と診断されており、決して他人事ではありません。今回は、詳しい症状や予防のためにできることを「直レディースクリニック」の竹村直也先生に聞きました。自分のカラダを守るためにも、正しい知識を身につけましょう。

 

そもそも子宮頸がんとは、どのようなものでしょうか?

子宮頸がんとは子宮頸部といって子宮の入り口付近から発生するがんです。子宮頸がんの存在を文書に初めて記載したのは紀元前450年のヒポクラテスであり長年にわたって女性を苦しめています。以前は発症のピークが40~50歳代でしたが、最近は20~30歳代の若い女性に増えてきており、30歳代後半がピークとなっています。

国内では、毎年約1万人の女性が子宮頸がんにかかり、約3000人が死亡しており、また2000年以後、患者数も死亡率も増加しています美人百花世代のあなたにも大きく関わってくるかもしれない病気です。

子宮頸がん発症の原因としてHPV(Human Papilloma Virus:ヒトパピローマウイルス)感染が知られています。このウイルスに長期間感染している状態が持続すると子宮頸がんが発症することがあります。子宮頸がんは、進行すると骨盤の中のリンパ節に転移したり、子宮を支えている靱帯を伝って広がったり、また血管やリンパ管を通って子宮から遠い臓器(肺など)に転移したりすることがあります。子宮の入り口付近に発生することが多いので、婦人科の診察で観察や検査がしやすく、発見されやすいがんです。また、早期に発見すれば比較的治療しやすく予後のよいがんですが、進行すると治療が難しいことから、早期発見が極めて重要となります。

予防のためにできることを教えてください

子宮がん検診と子宮頸がんワクチンの接種になります。

子宮がん検診

この検診では子宮頸部をブラシのようなものでこすって検体を採取します。所要時間も数分ほどで済み、強い痛みを伴う検査でもありません。採取された検体は顕微鏡の検査に提出され結果が判明します。結果判明までに1〜2週間を要します。日本では検診受診率40%程度とまだまだ低いのが現状です。

子宮頸がんワクチンの接種

子宮頸がんの原因となるHPV(Human Papilloma Virus:ヒトパピローマウイルス)感染を予防するワクチンです。

HPV(Human Papilloma Virus:ヒトパピローマウイルス)とは、ヒト乳頭腫ウイルスとも言われ、百数十種類以上の型があることが分かっています。このうちの十数種類のハイリスク型(16型、18型など)が子宮頸がんの発症に関わっていることが知られています。HPVに感染しても多くの場合は、その人の免疫力によってウイルスが体内から排除されます。しかし、10人に1人くらいはウイルスが排除されずに感染が長期化(持続感染)することがあります。この場合、ごく一部の人では長い年月(ウイルス感染から平均で数年~10年以上)をかけ、前がん状態(異形成と呼ばれる)から子宮頸がんへと進行することがあります。持続感染する原因はまだ明らかにはなっていませんが、その人の年齢や免疫力などが影響しているのではないかと考えられています。

子宮頸がんワクチンの有効性を教えてください

子宮頸がん発症のメカニズムが明らかにされ2006年にHPVワクチンがアメリカ、欧米で発売され接種が進みました。発売され16年が経過した現在、このワクチンは世界130国で承認されています。このワクチンは子宮頸がん発症の60%に関わっているHPVの16型、18型感染を予防します。またその後2014年には16型、18型のほかに31、33、45、52、58型に対するワクチンがアメリカで承認されました。これにより子宮頸がん発症の80〜90%を抑え込めると期待されます。このワクチンはコンジローマとよばれるいぼの病気に関わる6、11型の感染も予防することから計9種類の型に対応しているため9価ワクチンと呼ばれており、現在80か国以上で承認されており日本でも2021年から接種可能になりました。

スウェーデンでは2006年から2017年に登録された約167万人を対象に追跡調査が行われました。ワクチン接種を受けたことのある約53万人中19人が浸潤がんになり、ワクチンを受けなかった約115万人中538人が浸潤がんと診断され予防効果が証明されています。

また他国に先駆けてワクチンを公費での接種を進めてきたオーストラリアでは2028年までには子宮頸がんになる女性が10万人に4人未満になり、2066年には10万人に1人未満となるという研究報告が発表されています。オーストラリアは子宮頸がんを撲滅する最初の国になるかもしれません。

その一方日本では全身のけいれんや激しい痛みなどの副反応の問題から接種勧奨中止であった1997〜2005年度にかけての8年間がありました。この間の定期接種可能な女性人口は約400万人ですがこのうち約1万7千人が子宮頸がんで命を落とすと試算されています。もしこの女性全員が接種していたら約1万2千人は死なずに済むはずとも試算されています。しかしながら2021年11月12日に開催された会議において、安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められました。これを受けて1997〜2005年度生まれの女性に無料で接種を受けられる機会を設ける方針であることが厚生労働省から発表されています。まだ接種を受けられていない方は、接種を検討してみてはいかがでしょうか。

子宮頸がんの症状を教えてください。日常生活でわかりますか?

子宮頸がんは、正常な状態からすぐにがんになるのではなく、異形成といわれるがんになる前の状態を何年か経てから、がんになります。異形成の時期では症状がなく、おりものや出血、痛みもありません。

ですから子宮頸がん、もしくはその前段階である異形成の早期発見が何よりも大事になります。自分のカラダのために定期的に子宮がん検診を受けること、そして子宮頸がんワクチンを接種し予防することが非常に大事になります。

子宮頸がんが進行すると、月経中でないときや性交時に出血したり、濃い茶色や膿(うみ)のようなおりものが増えたり、水っぽいおりものや粘液が多く出てきたりすることがあります。さらに進むと下腹部や腰が痛んだり、尿や便に血が混じったりすることもあります。ただし月経時以外での出血やおりものの異常があったからと言って必ずしも子宮頸がんであるとは限りません。その他の病気であることが多いですが少しでも気になる症状があるときは、ためらわずに早めに婦人科を受診しましょう。

教えてくれたのは

「直レディースクリニック」院長 竹村直也さん

2000年神戸大学医学部卒業。現在は直レディースクリニック院長として診療を行う。婦人科診療は生理、妊娠に関する相談、更年期治療、筋腫、卵巣のう腫などの管理など産科婦人科疾患全般の診療に携わっている。

直レディースクリニック公式サイト:https://nao-ladies.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/nao_ladies_clinic/

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