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オミクロン株はどのようなもの?ウイルスはなぜ変異する?【医師にインタビュー】

美人百花デジタル / 2022年1月21日 19時45分

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新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」の感染拡大がニュースなどで報道されています。今回は、オミクロン株の症状や、今までのコロナウイルスの違いについて、「すずきこどもクリニック」院長の鈴木幹啓先生に伺いました。

 

そもそもオミクロン株とはどのようなものでしょうか。

まだ判明していないことが多いオミクロン株ですが、今わかっていることについて、いったいどういうものなのか解説していきます。

オミクロン株は、2021年11月24日、南アフリカで初めて確認された新型コロナの変異ウイルスです。ウイルスが人の細胞に侵入するときに、トゲトゲの突起物(スパイクと言います)が重要な役割を果たすのですが、このスパイクが変異して、今までの変異株が生まれてきました。代表的なのはアルファ株、ベータ株、デルタ株、ラムダ株などと呼ばれるものです。

オミクロン株は、これまでに国内で感染されているような他の株のウイルスと共通するような変異も見られています。しかし、今回はこれらの変異株と大きな違いがあります。なんと、32カ所もの多くの変異をしているのです。これに対して、国立感染症研究所は、細胞への侵入のしやすさに関連する可能性があると言っています。WHOのレポートでも、32箇所ある変異のうち、一部では感染性を高めて、かつ伝播する力も上がっているというような報告もあります。感染力は高いと言えるでしょう。

南アフリカをはじめ、世界各国では、今まで流行っていたデルタ株からオミクロン株に急速に置き換わりが進んでいます。そういった意味でも感染性の高さというのが指摘されています。南アフリカでも、感染防止対策として、マスクを着用したり、飲食店の時短営業が継続されていましたが、ワクチンの接種率が先進国に比べると、やはり低いですし、接種が十分にいき渡っているとは言えない状況です。そのような中、イベントによって接触機会が増えたりしたことが要因ということも排除できません。感染力と重症化、ウイルスが抗体を逃れる力というのは、それぞれ要素が別ですので同じように動くわけではありません。WHOは、オミクロン株の警戒レベルとして、最も高いレベルを位置づけていますが、重症化率はデルタ株より低いと言われています。しかし、安心はできません。そもそも感染者自体が増えているので、そのぶん重症者も出てきます。きちんと恐れなくてはいけないウイルスです。

ウイルスはなぜ変異するのでしょうか。

ウイルスの変異は単なる遺伝子のコピーミスです。そのコピーミスの過程で、かえってウイルスにとって有利になる、つまり、生き延びることができる変異をしたウイルスが感染力を高め、多くの人にうつっていきます。強毒になりすぎると、人を死に至らしてしまうので、感染が広がっていきません。これは一般論ですが、感染力を高めて弱毒化していく方向に変異は終息していく傾向が強いです。

ウイルス自体は2週間に一度のペースで変異を繰り返していると言われているので、変異すること自体は、そんなに珍しいことではありません。ただ、それがどのくらいの強さで、どんな感染の広がり方をして、ワクチンの効果をどの程度減弱させてしまうのかということで、扱いが違ってきます。今のオミクロン株の警戒レベルは最大レベルです。警戒をして日本国内での感染を防ぐことが最も求められています。

オミクロン株はワクチンが効かないという一説もありますが…

このウイルスの性質上ワクチンの効果を弱める可能性というのは、今の時点では指摘はされています。また一度ウイルスに感染したことのある人も感染するリスクがあります。これまでにいくつも変異株は検出されていますが、その中でも、最も免疫への多様性があると言われています。ワクチンが効かないということはありませんが、実際、今よりワクチンの効果が下がったり、再感染するようなリスクは増えています。

ファイザーとモデルナは、このオミクロン株に対応できるようなワクチンを開発しているので、今後新たなワクチンが生まれるかもしれません。mRNAワクチンはとても優れていて、新種の株に対して、とても対応力が早いワクチンです。製薬会社は6週間以内に設計をして100日以内に供給をしていくという方針を発表しました。最終設計は6週間ですが、実際に製品として作って、多く供給するというまではさらにもう少し時間がかかりますので100日以内の供給といっても、十分な量を供給できるかどうかはわからないのが現状です。

日常でできる感染対策を教えてください

感染力が非常に高い変異株です。今まで通り、不織布マスク、手洗い、消毒、密を避けるという基本的な感染対策はもちろん重要ですが、もし外出するなら、換気がされていない場所に行かない、大声を出すような場所に行かない、会う人数を減らすということが重要です。

教えてくれたのは

「すずきこどもクリニック」院長 鈴木幹啓先生

日本小児科学会認定小児科専門医、日本小児感染症学会、日本小児アレルギー学会、日本小児皮膚科学会、日本小児精神神経学会。2010年、自治医科大学卒業、三重県立総合医療センター、国立病院機構三重中央医療センター、国立病院機構三重病院、伊勢赤十字病院、紀南病院。2011年5月に和歌山県新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院。2020年10月に「株式会社オンラインドクター.com」を設立、病院検索サイト「イシャチョク」含め3つのサイトを運営している。著書に「日本一忙しい小児科医が教える 病気にならない子育て術」(双葉社)など。

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