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新型コロナに立ち向かうホンダ タイで陰圧式移動ベッドや特別仕様のCBR250Rを提供

バイクのニュース / 2020年4月21日 13時0分

2012年3月31日にホンダのタイ企業グループは、タイ・ホンダの下にホンダ・キアン・カン・タイファンド(HKKTファンド)を共同で設立しました。同ファンドは世界中で拡大が感染している新型コロナウイルスに立ち向かうため、ベッドの製造や車両の提供を予定しています。

■新型コロナ収束後も役立つ陰圧式移動ベッド

 Honda Khiang Khang Thai Fund(ホンダ・キアン・カン・タイファンド:以下HKKTファンド)は、世界中で感染が拡大するCOVID-19(新型コロナウイルス)対策として、ホンダの技術と専門知識を活用して製造した陰圧移動式ベッドや、多目的救助と輸送を目的にカスタムされた「CBR250R」、四輪車のステップワゴンなどの提供を予定しています。

 今回の発表に際し、ホンダ・キアン・カン・タイファンドの関係者や開発に関わった大学病院関係者は次のようにコメントしています。

■HKKTファンドのマネージングディレクター/ピタック・プルイティサリコーン氏
「ホンダはどんな状況でもタイの人々と一緒に立つ準備ができています。私たちは、陰圧式移動式ベッドを開発するための専門チームを設立したので、必要とされている輸入機器を待つ必要はありません」

■ナバミンドラディラージ大学ヴァジラ病院医学部/Anusaeng Chitsomkasem准教授
「タイでCOVID-19が発生したことを受けて、同大学では、需要の増加に対応しつつ、国内で利用できる数が限られていることを補うため、陰圧式移動ベッドの開発を試みました。

 輸入された移動式ベッドのコストは、1台50万~100万バーツ(日本円で165万円から33万円程度)と高いですが、この移動式ベッドを使えば、誰もが安全に患者を運ぶことができます。
 
 ホンダは、従来モデルから圧力調整や小滴フィルターを改良し、必要な酸素タンクも収納できるようにしました。医療関係者のテストでも満足のいく結果が得られています。ホンダのチームに感謝するとともに、この移動式ベッドをタイ各地の病院に配布してくれることに感謝したいと思います。この状況が終わった後、この移動式ベッドは結核やその他の呼吸器疾患の患者に使用することができます」。

■Honda Automobile (Thailand) Co. Ltd. ボランティアエンジニアリングチーム/ワロップ・ルアンセナク管理部次長

「私たちのチームは、ヴァジラ病院のオリジナルバージョンの陰圧式移動ベッドを改良しました。改良版では、より効率的な圧力調整システムを使用して空気を汲み上げ、ろ過することができ、二次汚染を防ぐために-20パスカル(ニュートン/メートルまたはN/m2)以下になるように空気圧を制御しています。

 新開発のHEPAフィルター(高効率粒子状空気フィルター)は、0.3ミクロンの粒子を99.9%の効率でろ過することができます。箱を改良してよりコンパクトにし、酸素タンクが入るようにスペースを確保しました。私たちのチームは、私たちの自動車組立技術を応用して、これらの負圧式移動式ベッドを製造できることを誇りに思っています。
 
 COVID-19の蔓延を抑え、ハイリスクグループの患者さんをケアする医療スタッフの安全性を高めることに貢献します。2020年5月初旬までに100台のベッドを順次納入していく予定です」。

※ ※ ※

 ホンダ製のベッドはアユタヤ県の工場で生産され、ナバミンドラディラージ大学医学部ヴァジラ病院の協力と品質管理のもと、一時的に停止していた組立ラインから有志の作業員によって行われています。

 また、HKKTファンドは、10台のモーターレーン(緊急救助用に改造されたバイク)をサービスに投入する予定ですが、モーターレーンは、高性能で汎用性の高いCBR250Rを改造したバイクで、COVID-19の患者へのアクセスと輸送をより良くするために、混雑した場所や狭い車線にも適していると発表されています。

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