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名作タイムスリップ映画たちを、公開時に流行ったバイクとともに振り返る

バイクのニュース / 2020年5月6日 13時0分

素晴らしい映画作品は、どれだけ時が経っても人々の心に残り続けます。今回は「タイムスリップ」が題材となった映画をピックアップし、その時代に流行したバイクを一緒にご紹介します。

■「あの映画の時代」のバイクに会いに行こう!

 未来から現在、現在から過去など、時間を遡る登場人物の心情や、複雑に絡み合った人間関係が魅力の「タイムスリップ」や「タイムトラベル」作品。それを題材とした映画は、国内外を問わず多数製作されています。

 今回は、その中から5つの作品をピックアップし、同時代に販売されていたバイクを紹介していきます。

●ある日どこかで(1980年)

「ある日どこかで」は、アメリカの小説家であるリチャード・マシスンの小説を原作とした映画で、原作者であるリチャード本人が映画脚本を務めた作品でもあります。

 主人公「リチャード」がタイムスリップ能力を持つことや、その能力をどのように使うのか、そしてタイムスリップ能力をもってしても避けられない出来事に対し、登場人物に迫られる決断など、数多くの熱狂的なファンを持っています。

 そして、映画公開の前年にホンダから発売された「ホークCB250N」は、ホークCB250T、ホークIIC B400T、ホークII CB400Tホンダマチック付、ホークIII CB400Nなどに次ぐホークシリーズとして登場しています。

 空冷並列2気筒のホンダ・ホークシリーズは、現在でもコアな人気を集め、個性的なカスタマイズを楽しむユーザーも少なくありません。

 ■ホークCB250N諸元
 全長×全幅×全長:2100mm×820mm×1115mm
 車両重量:185kg
 燃料タンク容量:14リットル
 エンジン形式:空冷4サイクルOHC2気筒6バルブ
 総排気量:249cc
 最高出力:26ps/10000rpm
 最大トルク:2.0kg-m/8500rpm

 HAWK CB250Nの価格は、33万9000円です。

●時をかける少女(1983年)

 1983年に公開された映画「時をかける少女」は、小説家である筒井康隆の小説を実写映画化された作品であり、女優・原田知世の演技と相まって当時大ブームを巻き起こしました。

 2006年には原作や映画の設定を引き継いだアニメ映画が公開され、若者を中心に新しいブームを起こしています。

ホンダ「VF400F」(1982)

実写版・時をかける少女の前年には、ホンダ「VF400F」が発売され、最高出力53PS/11500rpmを発揮する90度V4エンジンは、一次振動を低減でき軽くコンパクトな設計が反響を呼びました。また、上位機種として同時期にVF750Fも発売されています。

1984年には、フルカウルを装備したVF400Fインテグラもラインナップされ、V型4気筒エンジンを持つバイクとして世界のレース界を席巻するVFRシリーズに継承されます。

■VF400F諸元
全長×全幅×全長:2060mm×750mm×1160mm
車両重量:192kg
燃料タンク容量:17リットル
エンジン形式:NC13E・水冷4サイクルV型DOHC4バルブ4気筒
総排気量:399cc
最高出力:53ps/11500rpm
最大トルク:3.5kg-m/9500rpm

VF400Fの価格は、52万8000円です。

●バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年)

作中に登場するタイムマシン「デロリアン」で知られる映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は、公開当初全米で「フューチャー現象」と呼ばれるブームが起こるほどの人気ぶりだったと伝えられています。

タイムマシンがクルマを利用していることや、過去で奮闘する主人公「マーティ」、時間を遡り若返った「ドク」姿など、衝撃的なビジュアルや物語の展開から、名作SF映画として評価する声も少なくありません。

ホンダ「VT250F」(1984)

そして、バック・トゥ・ザ・フューチャーが公開された年の前後には、250ccバイクとして今なおコアな人気を誇る、第二世代のホンダ「VT250F」が発売されました。

レーサーレプリカをはじめとした2サイクルスポーツバイクが人気を博すなか、VT250Fは4サイクルバイクとして最新技術を惜しみなく注がれます。登場から2年後の1986年にはモデルチェンジが行われ35馬力から40馬力に最高出力も向上しています。

■VT250F(MC08)諸元
全長×全幅×全長:2015mm×730mm×1115mm
車両重量:167kg
燃料タンク容量:14リットル
エンジン形式:MC08E・水冷4サイクルV型2気筒DOHC4バルブ
総排気量:249cc
最高出力:40ps/12500rpm
最大トルク:2.3kg-m/11000rpm

VT250Fの価格は、44万9000円です。

●バタフライ・エフェクト(2004年)

1匹の蝶の羽ばたきが、遠い場所や将来に大きな影響をもたらす「バタフライ・エフェクト」。その言葉をタイトルにした映画が、2004年にアメリカで公開されました。

主人公は過去へとタイムスリップする能力を手に入れますが、「ある日どこかで」が先天的にその能力を持つことに対して、バタフライ・エフェクトの主人公「エヴァン」は、とあるきかっけから後天的に能力を手に入れることになります。

この能力を活かし、幼馴染み「ケイリー」が幼少期から背負う、悲しい運命を変えようと奮闘する、シリアスな物語となっています。

ヤマハ「TRICKER(トリッカー)」 (2004)

今から16年前に公開された本作と同時期に発売されたのが、「フリーライド・プレイバイク」というコンセプトで開発されたヤマハ「トリッカー」です。

同年代のバイクと比べて軽量コンパクトなスリムな車体は、キビキビと軽快なハンドリングに貢献しています。また、足つき性が良いことから初心者から女性、ベテランライダーまで気軽にライディングを楽しめるモデルです。

■トリッカー諸元(2018年型)
全長×全幅×全長:1980mm×800mm×1145mm
車両重量:127kg
燃料タンク容量:7.0リットル
エンジン:空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
総排気量:249cc
最高出力:14ps/7500rpm
最大トルク:2.1kgf-m/6000rpm

2020年現在トリッカーの価格は、47万63000円(税込)です。

●アバウト・タイム(2013年)

「時間の大切さ」は、タイムスリップ映画に共通する題材です。映画「アバウト・タイム」は「~いとおしい時間について~」という副題のとおり、愛おしい人との何気ない時間を、過去へのタイムスリップを通じて見せてくれる作品です。

英国のロンドンを舞台に、ある目的のためにタイムスリップをする主人公「ティム」と、彼を取り巻くさまざまな人との人間模様に胸を詰まらせた人も多く、日本では興行収入4億円を誇る映画となりました。

カワサキ「Ninja 250」(2013)

「アバウト・タイム」が公開された2013年、カワサキから「Ninja」の名を持つバイク「Ninja250」が発売され、多くのユーザーから注目を浴びました。Ninja250は、Ninja250Rから大幅な変更を受けた車体やエンジン、追加モデルとしてNinja300との併用を考慮され材質をスチールからハイテンスチールへ変更することで剛性を向上させています。

メイン市場はユーザー数の伸び悩む国内市場ではなく、バイク需要が伸びる東南アジアでしたが、最新車種としては手頃な価格、250ccの並列2気筒エンジンなど、魅力的な要素が詰まったバイクとして注目車種となっています。

■Ninja250諸元
全長×全幅×全長:2020mm×715mm×1110mm
車両重量:172kg
燃料タンク容量:17リットル
エンジン:水冷4ストローク並列2気筒
総排気量:248cc
最高出力:31ps/11000rpm
最大トルク:2.1kgf-m/8500rpm

Ninja250(2013)の価格は、53万8000円(税込)、現行型Ninja250(2020)は、64万2600円(税込)です。

※ ※ ※

かつての名作映画のなかには、現在では姿を消してしまったバイクが登場することもあります。過去にタイムスリップすることはできませんが、映像の中では、そのとき当たり前のように走っていたバイクを見ることができます。

古い映画や映像のなかに当時のバイクを見つけることで、タイムスリップしている感覚を味わうことができるかもしれません。

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