3密避けて都会で機動力抜群! 原付2種スクーターがいま人気の理由
バイクのニュース / 2020年5月11日 13時0分
新生活に向けて維持費も安く、個性派モデル出揃う原付2種スクーターたち。原付2種スクーターの手軽さには、維持費の安さや法定速度は車と同じなど様々な要因があります。
■最短3日9時限の教習所通いで免許取得可能
いま、「3密」を避ける移動手段として、あるいはフードデリバリー(宅配)の足として自転車やスクーターが重宝されていると聞きます。スクーターに注目すると、原付2種の機動性の高さが際立ちます。不要不急の外出を自粛している筆者も、買い物や仕事でやむなく出掛ける際などに、所有する125ccスクーターが大活躍しています。
さて、何故原付2種を選べるのかですが、手軽ながらも法定最高速度はクルマや大きいバイクと同じ60km/h。二人乗りができ、交差点でもクルマと同じ右折方法で曲がることが可能で、二段階右折も不要です。もしクルマを所有していれば、任意保険でファミリーバイク特約に加入することもでき、自賠責保険は原付1種(50cc)と同額と、経済性に優れています。
原付2種、正式には「第二種原動機付自転車」といい、「AT小型限定普通二輪免許」が必要です。ちなみにクルマの普通免許で乗れるのは原付1種=第一種原動機付自転車で、排気量は50cc以下。原付2種は50cc超から125ccで、51ccから90cc以下は黄色のナンバープレート、90cc超はピンクナンバーとなります。
90cc超の原付2種スクーターはピンクナンバー
なんだ、クルマの免許で乗れないのか……、と思った人もいるかもしれません。しかし、四輪免許を持っていれば教習時限数は最短9時限=3日で教習所を卒業できるのです。
■激戦区の人気セグメント
バイクメーカーも下記の通り、原2スクーターのラインナップをとても充実させています。ホンダ10機種、ヤマハとスズキがそれぞれ5機種もあり、いかにこのセグメントの人気が高いかがわかります。もちろん国産メーカーだけでなく、外国車もあり、よりどりみどりとなっています。
■ホンダ
DIo110(23万5400円から)
スーパーカブ110(28万500円)
スーパーカブ110プロ(30万2500円)
ベンリィ110(28万6000円)※
ベンリィ110プロ(30万300円)※
リード125(31万5700円)
クロスカブ110(34万1000円)
スーパーカブC125(40万7000円)
CT125ハンターカブ(44万円)
PCXハイブリッド(44万円)
※ビジネス用
■ヤマハ
アクシスZ(24万7500円)
シグナスX(33万5500円)
BW’S(33万5500円)
NMAX(35万7500円)
トリシティ125(42万3500円)
■スズキ
アドレス110(21万7800円)
アドレス125(22万5500円)
アドレス125フラットシート仕様(23万1000円)
スウィッシュ(32万4500円)
スウィッシュリミテッド(34万6500円)
■スーパーカブが究極!?
世界が認めた日本の名車スーパーカブシリーズ
ここまではクラッチ操作の要らないオートマッチモデル、つまりAT免許で乗れる機種を挙げましたが、ホンダ『スーパーカブ』や『クロスカブ110』『CT125ハンターカブ』はトランスミッションがあり、変速させながら走らせなければなりません。
変速が煩わしいだけのものなら、世界累計生産台数1億台突破、60年の超ロングセラーという偉業は果たせなかったでしょう。扱いやすく、シフトチェンジも奥深く面白い。操っているという二輪車の楽しみが、小さいながらもそこには詰まっているのです。
生活の足や業務用としてだけでなく、世界中に“ファン”が数多く存在し、カスタムパーツも豊富に出揃っています。スーパーカブシリーズは、究極の原2かもしれません。
■遊び心ある人に待望の1台が復活
ホンダ「CT125ハンターカブ(モリワキ仕様)」
今年6月26日に発売予定の「CT125ハンターカブ」は、年間販売計画台数の8000台を予約の時点で達成してしまう人気ぶりです。スーパーカブの丈夫なエンジンやシャシーをベースに、アップマフラーやブロックパターンのタイヤを備え、山の中にも入っていけるサバイバルバイクとしています。
外出できる時期が来れば、「3密」を避ける釣りやキャンプなどにもうってつけの相棒となってくれそうですが、予約殺到で納車待ちとなるのは間違いありません。「クロスカブ110」も含めて検討するのをオススメします。
■通勤派に圧倒的人気
“通勤快速”の異名を持つのが、スズキ「アドレス」シリーズです。停止状態からの短距離ダッシュが鋭く、ストップ&ゴーの繰り返しとなる混雑時に、俊敏性を発揮するようメーカーの開発陣もこだわっています。
そしてなんといってもリーズナブル。スタイルはどちらかというとオーソドックスで定番的。見た目より機能を重視する人が選ぶのでしょう。
■モビルスーツみたいな見た目もGOOD!!
「二輪は不安……」なんて人にはフロント2輪で安定感抜群のヤマハ「トリシティ125」があります。操る楽しさや軽快感に乏しいなんて思うのは誤解で、ヤマハ独自のLMW(リーニング・マルチ・ホイール)テクノロジーは車輪と車体全体がリーン(傾斜)して旋回し、スポーツライクな走行感。
それでいながら路面状況がよくない時も安定感のある走りで、濡れたマンホールや石畳、トラムレール、砂まじりの道路でも心強い。段差などの衝撃もスムーズに吸収し、運転も疲れにくいのです。後ろから見ると三輪であることに気付かないほどで、車幅が特に広いわけではありません。都市部でも二輪スクーターと同じように狭いところを走っている姿をよく見かけます。
ヤマハ「トリシティ125(ゆるキャン△仕様)」
新生活の相棒には、よりどりみどりの個性派モデル出揃う原2スクーターたち。新生活の移動の足として、役立つことは間違いありません。ただし乗るには細心の注意が必要です。くれぐれも安全運転を心がけましょう。
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