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ホンダNS500の技術を投入して開発されたロードスポーツバイク「NS400R」

バイクのニュース / 2020年5月13日 19時0分

80年代レーサーレプリカブームの真っ只中に、ホンダは3気筒2サイクルモデル「NS400R」を発売します。しかし、ライバル車種たちの人気に押され発売から2年後には生産を終了してしまいます。

■2年の販売で生産終了した「NS400R」とは!?

 ホンダは、総排気量387ccの水冷2サイクル・90度V型3気筒エンジンを搭載し、フルフェアリングを標準装備したロードスポーツバイク、ホンダ「NS400R」を1985年に発売しました。

 NS400Rは、1983年度、1984年度と2年連続ロードレース世界GP500のメーカーチャンピオン(1983年はライダータイトルも獲得)を獲得したレース専用車ホンダ「NS500」の技術を投入して開発されました。1985年には、4気筒マシンNSR500を駆るフレディー・スペンサー選手がチャンピオンに返り咲きます。

 NS400Rは、漫画「バリバリ伝説」で大学に進学した巨摩郡がCB750Fから乗り換えたモデルです。(作中ではロスマンズカラーのNS400Rを使用)

1983世界選手権ロードレースGP500でチャンピオンを獲得したNS500とフレディー・スペンサー選手

 2サイクルモデルのライバル車には、WGP参戦モデルのヤマハ「YZR500(OW61)」や スズキ「RGΓ500」から技術を継承した「RZV500」(1984)、「RG400Γ」(1985)などが続々と市場に投入されます。ホンダからは、2サイクル3気筒モデル「MVX250F」(1983)や2サイクル2気筒モデル「NS250R」(1984)から市場導入し、1985年に満を持して「NS400R」を発売します。

 エンジンは、クランクケース前方水平に2気筒、その後方に90度の1気筒を配置、軽量スリムでコンパクト設計のNS400V型3気筒を搭載しています。前方2気筒には、電気的にエンジン回転数を検知し、自動的に排気容積を変化させ、効果的な脈動効果が得られる自動調整トルク増幅排気機構(ATAC)を採用し、最高出力59PS/8500rpm、最大トルク5.1kg-m/8000rpmを実現。MVX250Fを排気量アップした車両に搭載予定だった前バンク2気筒/後バンク1気筒エンジンは、NS500のV型3気筒エンジンは前バンク1気筒/後バンク2気筒と違うものでした。

NS500の技術を傾注し開発されたホンダ「MVX250F」

 車体設計は、コンピュータ解析により軽量・高剛性を追求し、角型断面パイプのダブルクレードルフレームを採用。サスペンションは、前輪に荷重調整が可能なエアアシスト・サスペンション、後輪には多段階の荷重調整が可能なプロリンク・サスペンションを1985年に装備していたバイクは僅かでした。

 前輪には、ブレーキトルク応答型アンチダイブ機構(TRAC)を採用し、ホイールは前輪16インチ、後輪17インチのホンダ独自のオールアルミ製コムスターホイールを装備。

ロードスポーツバイク、ホンダ「NS400R(ロスマンズ・インターナショナルカラー)」

 外観は、徹底した空力設計のフルフェアリングを採用。また、車体色は、ホンダレーシングカラーのトリコロール(赤/青/白)と、ロスマンズ・インターナショナルカラー(青/白)の2タイプを採用しています。

「NS400R」の価格は、62万9000円でした。

■NS400R諸元
全長×全幅×全高:2.025m×0.720m×1.125m
最低地上高:0.135m
シート高:0.780m
車両重量:183kg
乾燥重量:163kg
エンジン形式:NC19E・水冷2サイクル・ピストンリードバルブ90度V型3気筒
総排気量:387cc
最高出力:59PS/8500rpm
最大トルク:5.1kg-m/8000rpm
始動方式:キック
燃料タンク容量:19リットル
フレーム形式:ダブルクレードル

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