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スクーターの歴史を切り拓いたベスパ 模倣品との戦いを続けるピアッジオグループ

バイクのニュース / 2020年6月3日 15時0分

イタリアの老舗スクーターブランド「Vespa(ベスパ)」は、1940年代から続く長い歴史を持ち、スクーターの代名詞ともなっています。それゆえ酷似する製品も現れ、ブランドを保護するための戦いを続けています。

■ベスパの模倣品との戦いを続けるピアッジオグループ

 イタリアの老舗スクーターブランド「Vespa(ベスパ)」は、1940年代から続く長い歴史を持ち、映画『ローマの休日』に登場することで一躍注目を集め、1950年代には若者たちの自由を表現するアイコンとなるなど、単なるシティコミューターの域に留まらない存在で現代まで続いています。

 ベスパの持つ特徴的で伝統的なデザインは、一目でそれとわかるほど定着しています。それゆえそのイメージを利用したかのような類似する製品が現れることも事実としてあり、ベスパブランドを有するピアッジオグループは模倣品との戦いを続け、過去2年間でベスパを保護するため50件を超える異議申し立て訴訟で勝訴していると報じます(2020年5月25日 ミラノ-ピアッジオグループ)。

 中国企業によってデザイン登録されたベスパに酷似したスクーターが「EICMA 2019」(ミラノモーターサイクルショー)に出展された際、ピアッジオの主張によりショーの会場から撤収され、更に欧州連合知的財産庁(EUIPO)の無効部門によって無効が決定したことを発表しました。

 EUIPOの無効部門は「ベスパ・プリマベーラの意匠登録とそれらの意匠は、異なるものであるという印象は一般的に引き出すことは不可能」であるため、中国企業による登録を無効とし、またスクーターの美的要素を複製する違法性があることを指摘しました。

 ベスパ「Primavera(プリマベーラ)」は、2013年にピアッジオグループが登録した意匠、ベスパスクーターの立体商標、更に1946年以来スタイルアイコンとなったベスパの芸術的価値を守る著作権によって保護されています。

 無効手続きは、ピアッジオグループが模倣品に対して長年に渡り行ってきた様々な活動の一部であり、さらに国際的な意匠登録や商標のデータベースの継続的な監視等も含まれます。

※ ※ ※

 女性がスカートやハイヒールを履き、それを汚すことなく乗ることが出来る画期的なコミューターは、航空機に使用される技術の投入や“世界で最も美しいスクーター”と称されるデザインなど、いまなお世界中で多くのファンに支持されています。模倣品との戦いはブランドの保護のみならず、ファンを裏切らないための重要な活動とも言えるのではないでしょうか。

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