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乗りもの神社の元祖!? 交通安全祈願に向いている新城市『車神社』を訪ねてみた

バイクのニュース / 2020年6月23日 11時0分

栃木県の安住神社や大前神社、浜松市の大歳神社など、バイクの安全を祈願する「バイク神社」が人気スポットとなっていますが、愛知県には乗りもの全般の交通安全を護る神社があります。

■まさかドローンまで!? 戦国の世からクルマに関わる神社

 栃木県の安住神社や大前神社、浜松市の大歳神社など、バイクの安全を祈願する「バイク神社」が人気スポットとなっていますが、愛知県には乗りもの全般の交通安全を護る神社があります。

 その名も『車神社』(愛知県新城市富岡林添21)は、「クルマ、バイク、自転車、ドローンの安全を護る」とされています。いわゆる“バイク神社”として有名なわけではなく、訪問時もツーリングライダーが何台か、全く気付く様子もなく目の前を通り過ぎていきました。

 のどかな田園の中にポツンと建つ『車神社』は、全国に2社しか存在しない神社名だそうです(もうひとつは豊橋市植田町にあります)。創建は不明で、天正11年(1583年)の棟札が残されているとのこと。1583年といえば、豊臣秀吉と柴田勝家による賤ヶ岳の戦い、そして大阪城が築城された年でもあります。前年1582年は武田家が滅亡しており、まさに乱世。そのころは「車大名神宮」「車大明神」と呼ばれていたようです。

 この車輪が意味するものは、神道の太陽神、仏教の宝輪を意味するとされ(当時は神仏両方を取り入れた神社だったそうです)、祭神の大日霊尊(おおひるめのみこと)は、馬車で天をかける日天と繋がっていることで、車の安全祈願が行われるようになったのだそうです。

 県道から鳥居をまたいで参道が続いていますが、道幅が狭いのでクルマでの進入は厳しいですが、バイクや自転車なら問題ありません。みずみずしい田園風景が心を癒してくれます。

田園に囲まれた県道の奥に位置する車神社。参道は田園のあぜ道も兼ねている

 拝殿に近づくと目に飛び込むのは、車輪の数々。狛犬と共に、鎮座する車輪が乗り物の神様であることを感じさせます。

 イメージキャラクターの「ひるめちゃん」のイラストも出迎えてくれます。巫女の姿をした太陽神、8頭のひづめがデザインされた車に乗り、点を駆け巡りながら、車の安全を見守ってくれているそうです。

 ちなみに交通安全ステッカーや御守りなどは、600mほど離れた『富岡ふるさと会館』で購入することができます。御朱印は毎月第2日曜日の午前中限定とのこと。裏山は奥の院となっており、山道を散策することができます。

 バイクを降りて、四百数十年、地域の安全を見守ってきた車神社や散策路を歩いてみてはいかがでしょうか。

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