アプリリアがゲーム界に進出 『MotoGP eスポーツ』でもタイトルをかけて戦いに挑む

2輪の世界最高峰ロードレースMotoGPに参戦するイタリアのモーターサイクルブランド「アプリリア」は、アプリリアレーシング eスポーツチームを発足し、ゲーム界へも挑戦します。

■実際のレーシングチームに招かれ、ジョイパッドを握るのはプロゲーマーの2人

　近年、国境を越えて盛り上がりを見せている「eスポーツ（Electric Sports）」は、ビデオゲームを使った娯楽、対戦型のスポーツ競技です。2輪の世界最高峰ロードレースMotoGPでも、ロックダウン期間中にバーチャルGPレースが開催されました。

　戦いの舞台となるのはMotoGP公式ビデオゲームである「MotoGP 20」です。数年前からシーズンごとに更新、リリースされるこのゲームは、MotoGPのオフィシャルデータを使用し、マシンやライダー、世界各国のサーキットを忠実に再現、世界規模のeスポーツイベント「MotoGP eSport Championship（MotoGP Eスポーツ選手権）」が開催されるにまで発展しています。

　2020年MotoGPに参戦するアプリリアレーシングチームは「アプリリアレーシング Eスポーツチーム」を発足し、2020年MotoGP Eスポーツ選手権でデビューを果たしました。

　これはアプリリアにとって新たな挑戦となり、MotoGP世界選手権やスーパーバイク、オフロード、トライアルなど様々なモーターサイクルレースで54もの世界タイトルを獲得し、常にイタリアブランドを牽引してきたアプリリアの挑戦と、レースに対する価値観と合致していることからチーム発足に至りました。

　ロックダウン期間中に開催されたバーチャルGPレース（この時は「MotoGP 19」で行なわれた）で、MotoGPチャンピオン達が大接戦を繰り広げました。2020年MotoGP Eスポーツ選手権「グローバルシリーズ」では、直接対決するプロゲーマー達の手にジョイパッドが戻されます。

■バーチャル「RS-GP」に跨り、タイトルをかけて戦いに挑む

「アプリリアレーシング Eスポーツチーム」は、アプリリアレーシングチーム・グレシーニが運営し、“ファクトリーライダー”としてスペイン出身のゲーマー2人、フランシスコ・サンチャゴ・マリーン選手（EleGhosT555）、リザーブライダーにジョエル・ペドロサ（Joel_Clay）を迎え、バーチャルの世界でアプリリアのMotoGPマシン「RS-GP」を駆ります。

アプリリアレーシング Eスポーツチームのバーチャルライダー、フランシスコ・サンチャゴ・マリーン選手（EleGhosT555）／ジョエル・ペドロサ選手（Joel_Clay）

　eスポーツ界では「EleGhosT555」として知られるフランシスコは、2020年のタイトルを争う11名のゲーマーの1人です。ルーキーイヤーとなる2018年に準優勝を果たし、優勝候補の1人となっています。

　激戦を繰り広げたオンライン選考プロセスを経て選ばれた11名のプロプレイヤーがスターティンググリッドに並び、実際にMotoGP世界選手権に登録されているチームを代表して戦います。

　2020年MotoGP Eスポーツのタイトル獲得に向けて、フランシスコ（EleGhosT555）とアプリリアレーシングCEO マッシモ・リヴォラは次のようにコメントしています。

■フランシスコ・サンチャゴ・マリーン選手（EleGhosT555）
「アプリリアレーシングのサポートにはとても感謝しており、このチームの一員になれたことを本当に嬉しく思っています。私にとって、これ以上のEスポーツ MotoGPチームには巡り合えなかったと思います。アプリリアレーシングはこのプロジェクトに非常に熱心に取り組んでおり、実際に大船に乗ったつもりで、今シーズンは自信を持って臨むことができます。アプリリアを勝利に導くために全力を尽くします」

■アプリリアレーシングCEO マッシモ・リヴォラ
「私たちはこの新プロジェクトにとても興奮しています。MotoGP Eスポーツ選手権は絶えず成長しており、昨年には既に安定した支持を得ています。さらに、ゲーマーだけでなく、多くの若年層ファンやライダーの注目や好奇心を惹きつけられることが実証されています。現時点で、アプリリアレーシングの2020年シーズンの目標はリアルレースでもバーチャルレースでも同じです。つまり、競争力を高め、表彰台を勝ち取ることです。私は良い結果を得るためのすべての条件が揃っていると確信しています。そして、アプリリアレーシングチームにプロプレイヤーであるEleGhosT555とJoel_Clayを迎え入れることができて本当に嬉しいです」