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the「燃費」世界が待っていたクールな新型 ヤマハ「TMAX560」の贅沢な乗り味、見えた実力とは?

バイクのニュース / 2020年7月18日 11時0分

「バイクの燃費どれくらい?」燃費は走る場所、乗り方で大きく変わります。本当のところどうなのか? 2020年にモデルチェンジとなったヤマハのオートマチックスポーツ「TMAX560」で走ってみました。

■乗れば納得、世界が認める性能

 それはイタリア、ミラノの朝、車の中から見ていると、道には125ccクラスや250cc以下のスクーターが多く走っています。その中に、時折“ブン”という排気音を残し、存在感のある体躯で消えてゆく「TMAX」の姿……。先を急ぐ車の流れをかき分け走り去る姿は、力強さ、存在感とエレガントさを振りまきます。あの光景は「TMAX」の人気の高さを実感する出来事でした。

 それにしても、走り始めてすぐに包み込まれるような上質さはどうでしょう。スムーズなエンジン、快適な乗り心地。ハンドリングも鋭すぎず緩すぎず。大人のムードを持ちつつ、軽快さが奥にあるのが解ります。なるほど、朝から「TMAX」という気持ちがよく分かります。これぞ世界が欲する「TMAX」なのですね。

 さて、その「TMAX560 ABS」のカタログデータですが、国土交通省届出値、定地燃費値(2名乗車・60km/h)が31.7km/lで、WMTC(クラス3、サブクラス3-2、1名乗車)が22.1km/lとなっています。燃料はハイオクガソリン指定。さて、実際の燃費はどうなのでしょうか。

■市街地12.2kmを走行し、20.4km/lをマーク

 the「燃費」取材ルート、市街地編は都内の外苑周辺をスタート、国道246号線で青山から皇居へ。そこから銀座、晴海周辺を抜け、首都高湾岸線沿いの国道、357号線東雲付近までを抜けます。

スポーティかつ上質感が増した2020年型「TMAX560 ABS」はモダンな街並みにも映える

 道のりには片側3車線ある道が多く、交差点の信号待ちはそれなりに長い印象です。また、朝の通勤通学の時間帯は、路線バス数台が連なるような瞬間もあり、銀座以降はスムーズに走れる、単発的な渋滞に捕まる、など毎度同じルートを走行しながら、ペースは一定ではありません。

 市街地での「TMAX560」は、総排気量561ccの並列2気筒エンジンが持つ余裕がアクセルを少し開けるだけで街の流れを的確に捉える、リードすることが可能です。ベルトマチック故の滑らかな変速と、エンジンのトルク感を捉えて放さない増速は「TMAX」シリーズの美点です。優しく乗っても速い。走る度に安らぐような上質さ。この走りであれば、納得の燃費データではなないでしょうか。

■快適な高速道路走行、2区間の平均で25.6km/l

 高速道路は「TMAX560」がもっとも乗り手をもてなすステージかもしれません。都心から首都高湾岸線、アクアラインを経由して木更津のスタート地点まで、自動車道と一般道を走った36kmの参考数値は28.6km/lでした。

千葉県木更津エリアをスタート&ゴール地点としてヤマハ「TMAX560 ABS」でツーリング想定のルートを走り、燃費を調査

 計測スタート後、往路の高速道路区間は木更津で給油を済ませ、東京湾アクアライン連絡道の「袖ケ浦IC」から館山道「富浦IC」までを走行します。制限速度は80km/hから100km/h、また80km/h、そして70km/hと変化する53.7kmを走行し、燃費は26.2km/lでした。

 復路の高速道路区間、快走路ルートを走り終え館山道「富津中央IC」から北上、東京湾アクア連絡道を経由して「木更津金田IC」まで25.3kmを走行し、燃費は25.1km/lでした。

 往路、復路での燃費差は、追い風、向かい風、必要に応じた追い越し回数の違いとみています。いずれにしても「TMAX560」の高速道路巡航性能は素晴らしく、何所までも走りたい気持ちになるほどです。

■良質なツーリング性能。燃費は区間最高の28.4km/lをマーク!

 アクセルを開けるだけのスクーターは退屈? 「TMAX560」でツーリングをすると、そんな考えは吹き飛びます。余裕のあるパワーとトルク、それを活かした大排気量バイクのような力強い走り。2人乗り+荷物積載でもまったく意に介さず走ってくれるでしょう。

実際の燃費はどうなのか? ヤマハ「TMAX560 ABS」(2020年型)で快走路を走る筆者(松井勉)

 どんな場面でもアクセルを大きく開けると素晴らしい加速を披露してくれますが、ほとんどの場面でそんな必要を感じない余裕のパワーです。これぞ「TMAX560」の実力と言えそうです。

 ツーリングルートは「富浦IC」から房総半島南端エリアに向け、内陸を南下する安房グリーンラインを進みます。適度なワインディングとアップダウンが続く、信号が極めて少ない快走路で、この22.9kmの区間で燃費は26.6km/lでした。

 房総半島南端エリアからツーリングルートとして楽しめる国道410号、県道34号を経て向かった大山千枚田までの38.1kmでは27.5km/lとなり、そして大山千枚田からもみじラインなどを経て館山道「富津中央IC」までの25.8kmの区間で、快走路区間最良となる28.4km/lの燃費をマークしています。快走路区間86.8kmの平均が27.5km/lとは、上質さと燃費性能のバランスに好感触です。

■平均速度に依存しない燃費性能

「TMAX560」を走らせて見えた燃費の傾向は、高速道路移動区間と、移動速度が低い快走路での燃費差が意外と少なかったというものです。高速移動重視でもっと燃費が伸びるのかもしれません。

 全体を通して、日本の道でもハッキリ解ったワールドクラスの人気の秘密。上質感と高級感はさすがです。今回の取材で走った267.6kmのアベレージ燃費は26.1km/lとなりました。

いつものツーリング想定の計測ルートを走り終え、ゴール地点の千葉県木更津に到着

■ヤマハ「TMAX560」燃費結果
総合評価:☆☆☆☆★(ホシ4つ)
総走行距離:267.6km
市街地:20.4km/l
高速道路:25.6km/l
快走路:27.5km/l

※ ※ ※

 この乗り味に「ハイオクが必要なら喜んで入れて上げよう」そんな気持ちになる「TMAX560」だったのです。

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