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陸上自衛隊に採用されている川崎重工製「KLX250」を紐解く!

バイクのニュース / 2021年6月13日 12時0分

陸上自衛隊の装備品として2001年から採用されている川崎重工製のKLX250は、市販モデルとは違う装備が多く採用されています。ツーリングや林道走行などでも使い勝手が良さそうな装備を含めて、陸上自衛隊専用KLX250をご紹介します。

■陸上自衛隊装備品と市販モデルの差は?

 陸上自衛隊朝霞訓練場で行われた令和2年度第1回オートバイ競技会に参加した隊員が駆る偵察用オートバイ「カワサキ・KLX250」について、市販モデルと違う部分を紐解きます。KLX250は、陸上自衛隊随一の走破性能や機動性を活かし、災害発生時の状況報告や作戦行動時の偵察などで活躍しているモデルです。

 カワサキ・KLX250は、陸上自衛隊の装備品としてホンダ・XLR250に変わり2001年から偵察隊に配備されています。陸上自衛隊でも採用されているカワサキKLX250は、1993年にKLX250SRとして国内で発売されました。車体は当時主流であった2ストロークマシンKDXのものを流用し、KLR250をベースにした4ストロークエンジンを搭載しています。

 1998年フルモデルチェンジの際に名称をKLX250に統一、2001年モデルでは、平成18年自動車排出ガス規制に対応、2008年にフルモデルチェンジされたKLX250は、平成18年自動車排出ガス規制をクリアするためにフューエルインジェクションを採用し、外観もグラフィックを一新、さらに、メーターはアナログからデジタルに変更されています。

2016年5月に発売されたカワサキ・KLX250ファイナルエディション

 2016年5月には、「KLX250ファイナルエディション」が発表され、2019年からは、新型「KLX230」として販売されています。陸上自衛隊専用のカワサキ製KLX250は、新型に変更されることなく現在も川崎重工が製造しています。

 陸上自衛隊用のKLX250には、数々の専用装備が採用されています。エンジンや主要装備などは市販モデルと共通ですが、特徴的な塗装、無線機用ラックやリアキャリア、管制灯などは、市販モデルには採用されていない装備です。さらに、偵察用オートバイには、無線機ラック横に管制灯スイッチが増設されおり、リアのスイングアームも市販モデルとは違うものが採用されています。

耐荷重約35kgのリアキャリア下に採用された管制灯は戦闘行動中には必要な装備です

 管制灯スイッチは、夜間前線での戦闘行動中に敵に気付かれる可能性を低減させ、偵察任務を行う装備です。操作は全灯火、管制灯火のスイッチを用途において切り替えながら使用します。さらに、リヤに配置されたわずかに光る管制灯は、テールランプ左横が赤く点灯し、ブレーキランプ右横が白く点灯します。

 耐荷重約7kgの無線機用ラックや耐荷重約35kgのリアキャリアは、十分な積載量を確保しており、キャンプや長距離ツーリングを楽しむライダー必見の装備です。装備される無線機は、現地の情報など各地に展開する部隊との通信に使用されます。

ライトガードやエンジンガードなどは、隊員や車体を守るための装備として採用されています

 乗員やバイクの保護を目的に付けられたライトガードやエンジンガードなど各装備は、転倒時や障害物の飛散などから乗員の手や足、バイクの破損などにより作戦行動を妨げることを防ぐために採用されています。もちろん、市販車には採用されてはいませんが、林道などを走行する際には、欲しい装備の一つです。

 フロントフェンダーには、陸上自衛隊の車輌であることを表す桜章が付けられ、サイドカバーには、防衛省のプレートが配置されています。

 災害発生時には、いち早く現場に入り情報収集を行う陸上自衛隊のオートバイ部隊。常に被災地など最前線で活動する自衛隊の方々に心より感謝致します。

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