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the「燃費」王道ビッグネイキッド ホンダ「CB1300 SUPER FOUR SP」はどれだけ燃料を消費する?

バイクのニュース / 2020年8月8日 13時0分

排気量、ボディサイズとも威風堂々、直列4気筒エンジンを搭載した「ビッグバイク」のお手本のような存在。ホンダ「CB1300 SUPER FOUR」のSP仕様車で燃費を検証します!

■熟成を重ねる日本の王道ネイキッド、その存在感に遜色は見られない

 ホンダ「CB1300 SUPER FOUR(スーパー・フォア)」は、日本を代表する大型ネイキッドバイクです。1992年に登場した「CB1000 SUPER FOUR」から続く“ホンダCB”として、揺るぎないフラッグシップの存在感を漂わせています。

 2003年に現行型にモデルチェンジしてから長い年月が経っていますが、環境性能を満たし、各部を細かくアップデイトする手法により、乗り味に古さはありません。

 気になる燃費はというと、カタログでは国土交通省届出値、定地燃費値(2名乗車・60km/h)は26.8km/lで、WMTCモード値(クラス3-2)では16.8km/lとなっています。

 さて、実走ではどんなデータを出すのでしょうか。いつものように車載トリップメーターの距離、車載平均燃費計の数値を参考としています。

■大排気量4発エンジンは信号待ちが大敵!?

 駐輪場から引っ張り出し、出発の準備を整えます。LEDヘッドライト、SP仕様に装備される前後オーリンズ製サスペンション、ブレンボ製フロントブレーキキャリパー……「CB1300 SUPER FOUR SP」は、走り出す前からライダーの気持ちをゴージャスにします。

ホンダ「CB1300 SUPER FOUR SP」には前後に専用設計のオーリンズ製サスペンション、フロントブレーキにはブレンボ製モノブロック4ピストンキャリパーを標準装備し、上級モデルに相応しい存在感を漂わせている

 それでいて排気音は4気筒らしいワイルドなもの、ボディから想像される力強さに鼓動が高まります。1速に入れてクラッチを繋げば、分厚い低速トルクでキレイに270kgに迫る車体と80kgオーバーの筆者(松井勉)を乗せても軽々と動き出します。低重心に感じる車体設定とその大きさもあって、街乗りでも安定感、安心感、操縦感が濃密です。

 そんなビッグバイクですが、朝の渋滞した市街地では燃費を伸ばせません。東京都内、国立競技場付近の外苑周辺からスタートし、国道246号で青山一丁目、赤坂、皇居、銀座、晴海通り、国道357号東雲付近までは、信号待ちの停止時間が多かったことが影響し、市街地走行12.3kmの平均燃費計は14.3km/lです。

 しかし計測区間が短いので、青信号で進める距離が長ければ、燃費はがらりと変わる可能性もあります。走りそのものは大排気量4気筒のゆとり、足まわりの精度、乗り心地の程よさなど、満足感あるものでした。

■高速道路平均は兄弟モデル「CB1300スーパーボルドールSP」よりも好結果に

 the「燃費」の計測スタート地点、千葉県の木更津エリアにやってきました。ここからアクアライン連絡道の「袖ケ浦IC」から館山道の南の終点「富浦IC」まで高速道路を走行します。

千葉県木更津エリアをスタート&ゴール地点としてホンダ「CB1300 SUPER FOUR SP」でツーリング想定のルートを走り、燃費を調査

 この道路は、制限速度が80km/hから100km/h、また80km/hとなって70km/hへと変化すること、アップダウンが多いことなど、速度だけでは計れない燃費データが取れる道です。

 以前計測したフェアリング付きの「CB1300スーパーボルドールSP」よりも好結果になりました。道路状況、向かい風など条件は毎回異なるので参考までに、となりますが「袖ケ浦IC」から「富浦IC」までの53.9kmが24km/lで、復路、館山道の「富津中央IC」からアクア連絡道「木更津金田IC」までの25.4kmが24.2km/lと、ほぼ揃いました。

■ツーリングシーン想定の快走路でも、総じて好燃費

 the「燃費」のツーリング燃費計測パートは、館山道「富浦IC」から一般道で半島南端エリアを経由し、鴨川市の大山千枚田に寄り道し、館山道「富津中央IC」までの90kmほどの距離で3つのセクターに分け計測しています。

実際の燃費はどうなのか? ホンダ「CB1300 SUPER FOUR SP」を走らせる筆者(松井勉)

 セクター1:「富浦IC」から半島南端エリアまで。信号少なく、アップダウンを含む快走路。

 セクター2:南端エリアから大山千枚田まで。前半は海岸沿いの平坦路。後半は峠越えを含む快走路。

 セクター3:大山千枚田から「富津中央IC」まで。アップダウンのあるワインディング中心の快走路。

 セクター1は安房グリーンラインを抜ける道で、房総半島の中央にある、起伏ある地形を走ります。このパートでは22kmを走行して22.5km/lをマーク。どっしりした走りと6速ホールドもラクラク受け付ける低回転トルクを使い走ります。

 セクター2では、前半の平坦路かつ信号の少ない巡航性のよさが印象的です。前半パートで燃費は26km/lまで伸びますが、後半の国道411号が内陸に入り、アップダウンが続くと徐々に数値は下降し、38.9kmで23.6km/lをマークします。

 そして大山千枚田からのセクター3は、平坦路は多くありません。それでも信号が少ないことからツーリング巡航を維持しやすいルートです。25.9kmを走行し、24.4km/lと今回のなかでは最良値をマークしています。快走路での総合燃費は23.5km/lとなりました。

■乗るなら「今」、と思える完成度

 ホンダ「CB1300 SUPER FOUR SP」でのthe「燃費」テストルート180kmほどの総合平均は20.6km/lとなり、市街地の結果が響くカタチになりました。市街地を除けば23.8km/lまで上昇するので、あなたの街の様子次第で平均に変化あり、と受け止めています。

いつものツーリング想定の計測ルートを走り終え、ゴール地点の千葉県木更津エリアに到着

■ホンダ「CB1300 SUPER FOUR SP」燃費結果
総合評価:☆☆☆☆★(ホシ4つ)
総走行距離:178.2km
市街地:14.3km/l
高速道路:24.1km/l
快走路:23.5km/l

 結論を述べるなら、車両の完成度、SPモデルが持つスタンダードモデルとの価格差を越えた所有感があり、乗るなら今、という完成度はさすが。このカテゴリーの“ラストフロンティア”として、いつまでも楽しませて欲しいバイクです。

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