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遂に動き始めたロードレース! ヨーロッパで見た新型コロナ感染対策とは

バイクのニュース / 2020年8月13日 13時0分

新型コロナウイルスの感染拡大により、中止や延期を余儀なくされていたロードレースも、少しずつ再開され始めています。そこで、ヨーロッパでおこなわれている、レース時の感染防止対策を紹介します。

■マスクは鼻まで覆うことが必須

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、人が集まる大型イベントは続々と延期や中止を発表。モータースポーツイベントも、例外ではありませんでした。

 しかし、緊急事態宣言やロックダウンなどを経て、少しずつ再開され始めています。

 そこで、ポルトガルでおこなわれたCEVレプソルインターナショナル選手権の開幕戦での、感染防止対策を紹介したいと思います。

 CEVレプソルインターナショナル選手権の開幕戦がおこなわれたのは7月の第1週目。日本では、少しずつ感染数が増加し、第2波が心配され始めた時期でした。
 
 厚生労働省の発表によると、ポルトガル国内における2020年7月26日現在の感染者数は4万9955人で、死亡者数は1716人。日本の感染者数2万9382人、死亡者数996人の約倍となっています。
  
 そんなポルトガルでは、いったいどんな感染防止対策がおこなわれていたのでしょうか。

●マスクは必須

走行終了後、ピットのシャッターを閉め、マスクの装着義務を回避し整備するスタッフ

 ポルトガルでは、お店やホテルなど、室内に入る時はマスクが必須。ほとんどの建物の入り口には、マスクの着用を促す貼り紙があり、口だけでなく、鼻まできちんと隠す必要があります。

 それはサーキットも同様で、オフィシャルはもちろんですが、ライダーやメカニック、チームスタッフやメディアなど、すべての人がマスクを着用することが義務付けられています。

 もちろんピット内でマスクをはずしていても、走行時間はオフィシャルが駆け付けてきて、注意を受けることになります。
 
 CEVの開幕戦がおこなわれた時期のポルトガルは夏。日本より湿気は少ないものの、日中の気温は30度弱です。
 
 そのため各チーム、自分たちの走行が終了するとすぐにピットのシャッターを閉め、マスクの装着義務を回避する姿が見られました。

●サーキットの入り口で検温

サーキットの入り口ではオフィシャルによる検温が行われ、感染拡大を未然に防ぐ措置が取られています

 現在の日本と同様に、ポルトガルのサーキットでも、入り口での検温がありました。

 しかし、計測するのが非接触型の体温計のため、対応するスタッフによって、正確さに差がある印象で、検温については多少の熱があっても、通過できてしまうのではないかと思います。

●ビュッフェはスタッフが取り分ける注文製

ビュッフェスタイルからスタッフにオーダーして取り分けてもらう食事のスタイルに変更

 ヨーロッパのレースウィークは、パドック内にある、チームが契約したケータリングテントでビュッフェスタイルの食事を取るのがほとんどなのですが、このビュッフェも、自分で好きなものを取り分けるスタイルから、スタッフにオーダーして取り分けてもらうスタイルに変更されていました。

 このスタイルは、味が想像できないヨーロッパのメニューから料理を選ぶことになる外国人の私には少しキツイシステム。味が濃すぎたり、おかわりがしにくかったりと、コロナ禍のレースウィークの食事は、私にとってかなりキツイものとなってしまいました。

※ ※ ※

 日本に比べて、かなり感染者数が多いとされているヨーロッパですが、実際に行ってみた印象は、日本のコロナの状況とそこまで大差はない印象でした。

 それどころか、挨拶時は必須となっているハグをしながらの頬ずりを一切しなくなっていたり、コントロールタワーにも2人ずつしか入れないなどの人数制限があったりと、しっかりと対策が取られています。

 特に驚いた対策は、ライダーの集合写真撮影が廃止されたこと。その代わりに、1人1人のプロフィール写真を撮る際に、普段より多くカットを撮影し、後日それを合成した集合写真が公式サイトにアップされていました。

 まだまだ新型コロナウイルス感染拡大の波が収まる気配はありませんが、各自が感染を予防しながら、モータースポーツ界も少しずつ日常を取り戻してくれることを願います。

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