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自転車での走行は車道と歩道どっちが安全? 車道のほうが事故リスク軽減?

バイクのニュース / 2020年8月26日 11時0分

自転車向け保険を取り扱うau損害保険株式会社(以下、au損保)と、株式会社八重洲出版が運営するスポーツバイク専門メディア「Cycle Sports」(以下サイクルスポーツ)は、自転車の車道通行時と歩道通行時の自動車ドライバーからの視認性について、専門家(※1)の見識を基に検証を行いました。

■車道と歩道、どちらが安全?

 自転車向け保険を取り扱うau損害保険株式会社(以下、au損保)と、株式会社八重洲出版が運営するスポーツバイク専門メディア「Cycle Sports」(以下サイクルスポーツ)は、自転車の車道通行時と歩道通行時の自動車ドライバーからの視認性について、専門家(NPO法人自転車活用推進協議会所属・株式会社セルクル代表 田中章夫氏)の見識を基に検証を行いました。

 警察庁が2020年2月に発表した報告書「令和元年中の交通事故の発生状況」によると、2019年の日本国内における交通事故全体の発生件数は38万1237件(前年比-8.8%)、そのうち自転車の事故は全体の21.1%にあたる8万473件発生。近年では発生件数こそ減少傾向にありますが、事故全体の中で占める割合は増加傾向にあります。

 自転車は原則として「車道の左側」を通行することが道路交通法で定められていますが、au損保の調査(自転車の車道通行に関する調査)によると、車道の左側通行に関するルール(道路交通法第17条・18条)を「知っている」、「なんとなく知っている」と答えた人は約94%と、自転車利用者の大多数がこのルールを知っていることがわかります。

 また、自転車で車道を走ることを「危ないと思う」、「やや危ないと思う」と答えた人は約95%という結果になっており、交通ルールは知っているものの車道の左側通行を危ないと思っている利用者が多くを占めていることがうかがえます。

■自動車ドライバーからの「認知」が重要

 この検証では、「歩道通行から交差点に進入する場合」、「車道通行から交差点に進入する場合」の2つのケースで行われましたが、それぞれどのような結果になったのでしょうか。

■歩道通行から交差点に進入する場合 ※太文字
 交差点に進入するまで歩道を通行した場合、自動車ドライバーの意識が及びやすい範囲は下記の写真の通りで、歩道通行している時点では、自動車ドライバーから自転車の存在が認知されにくいことがわかります。また、車種にもよりますが、自転車とバックミラーやピラーが重なって見えなかったり、歩道の植え込みやガードレール等が自転車の存在を気づきにくくするケースもあるようです。

歩道通行から交差点に進入する場合

 結果としてそのまま交差点に進入すると、自転車は自動車ドライバーの視界に突然現れるように見え、接触や巻き込み事故等の可能性が高くなりました。

■車道通行から交差点に進入する場合
 交差点に進入する前から「車道の左側」を通行した場合、下記の写真の通り、自動車ドライバーの意識の及びやすい範囲に自転車が存在していることがわかります。

車道通行から交差点に進入する場合

 このまま交差点に進入しても、自動車ドライバーから自転車の存在を認知されているため、接触や巻き込み事故等が発生しにくくなりました。

※ ※ ※

 この検証により、自転車と自動車との接触・衝突事故を防ぐには、前後左右の安全確認は勿論、自動車ドライバーから認知してもらうことも重要だと考えられるでしょう。「車道の左側」と「歩道」とでは自動車ドライバーからの認知に差があり、交差点進入前には「車道の左側」を通行していた方が安全であることが分かります。

 もちろん、幹線道路や交通量が多く、自動車の速度が速い道路などでは車道の左側を走行することが危険になるケースもあるため、ルート変更を行うなど対策をし、安全に走行する必要があるでしょう。

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