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女性唯一の世界王者“カワサキの女王”アナ・カラスコが椎骨骨折の重傷 今シーズン中のスーパースポーツ300世界選手権への復帰を断念!

バイクのニュース / 2020年9月21日 17時0分

2020年シーズンWSSP300にカワサキ Ninja 400を駆り参戦中のアナ・カラスコは、9月10日にポルトガルのエストリル・サーキットで行われたテスト中に転倒、椎骨を骨折し、今シーズン中の復帰を断念しました。

■2020年シーズン中のWSSP300世界選手権への復帰を断念

 現在のところ、女性で唯一、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が統括する、2輪ロードレース世界選手権でチャンピオンに輝いたライダー、アナ・カラスコ。

 2020年シーズンもカワサキ Ninja 400を駆り、2018年にタイトルを獲得したWSSP300(スーパースポーツ300世界選手権)にカワサキ・プロヴェック・ワールドSSP300・チームから参戦していたが、9月10日にポルトガルのエストリル・サーキットで行われたテスト中に転倒。椎骨を2箇所骨折する重傷を負い、今シーズン中の復帰は絶望的となった。

 幸い神経の損傷や手足の動き等の問題は出ていない様子で、自身のSNSからファンに向けて「今朝、バイクから落ちて、ちょっと腰を痛めちゃいましたが、私は元気です。第4・第6椎骨を骨折していますが、気分も良いです。今はポルトガルの病院にいますが、すぐにバルセロナの病院に移動して、精密検査を受け、できるだけ早く回復できるように頑張ります!」とクラッシュ直後にもメッセージを発信している。

 1997年3月にスペイン・ムルシアで生を受けた現在23歳の彼女は、2005年よりレース活動を開始し、MotoGPへの登竜門として知られるCEVスペイン選手権・125ccクラスを経て、2013年にJHK・T-シャツ・ラグリッセからMotoGP・Moto3クラスにデビュー。地元バレンシアGPでの8位が最高位となる2回の入賞を果たし、合計9ポイントを獲得した。女性ライダーのポイント獲得はロードレース世界選手権史上4人目で、2001年のイタリアGP・250ccクラスでのカティヤ・ポエンスゲン以来となる快挙だった。

2020年WSSP300にカワサキ・プロヴェック・ワールドSSP300・チームから参戦したアナ・カラスコ

 2017年より市販車をベースとするWSBK(スーパーバイク世界選手権)と併催されるWSSP300に参戦。初年度は1勝して、ランキング5位。翌2018年には2勝を挙げ、わずか1ポイントの差で見事タイトルをつかみ取った。続く2019年も2勝して、ランキング3位。今シーズンも第4ラウンドを終えた時点で優勝1回を含む3回の表彰台を獲得し、ランキング5位につけていた。また、地元にあるカトリカ・サン・アントニオ・デ・ムルシア大学で法学を勉強する才女でもある。

 チームからの発表によると、カラスコは9月15日に手術を受け、歩行を開始した後、数週間でアイソメトリック・エクササイズに取り組み始め、およそ3カ月経った頃を目安にバイクに乗る予定だとしている。WSBKの最終第8ラウンドが、10月半ばの開催となるため、残りのレースに出場することが実質不可能となった。

“カワサキの女王”は「今週末の私の予定はバルセロナのカタルニア・サーキットでレースをすることでしたが、予定が変わってしまいました。しかし、転倒して怪我をするのも私の仕事の一部です。私の2020年シーズンはここで終わり、明日からは“2021年プレシーズン”が始まります。この5日間、私を助けてくれ、そして復帰をサポートしてくれる多くの方々に感謝します。これからもスーパースポーツ300世界選手権のために戦い続けます!!」とのコメントを出した。

 彼女の愛くるしい笑顔をしばらくサーキットで見られなくなるのは残念だが、史上初めての偉業を成し遂げた強いハートで、来春、きっとよりたくましくなって戻ってきてくれることに違いない。

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