EWC最終戦は、YART-ヤマハがシーズン2勝目、年間タイトルはスズキが獲得!
バイクのニュース / 2020年9月28日 19時0分
2019-2020FIM世界耐久選手権最終戦エストリル12時間耐久レースは、YART-YAMAHAが今シーズン2度目の優勝を獲得しましたが初戦のノーポイントが響き、年間タイトルは全レース上位でポイントを獲得したSuzuki Endurance Racing Team(SERT)が獲得しています。
■MotoGPは今季15戦開催決定!
2019-2020FIM世界耐久選手権(以下:EWC)最終戦エストリル12時間耐久レースは、YART-YAMAHAがF.C.C. TSR Honda Franceの激しいプッシュを振り切り優勝しました。この結果、総合ポイント首位にSuzuki Endurance Racing Team(SERT)が4位に入り16回目の世界耐久選手権の栄冠を獲得しています。
レースは、スタート直後からYART-YAMAHAがF.C.C. TSR Honda Franceが激しい首位争いを展開します。残り8時間を切った時点で、トップ10に入っていなければタイトル獲得のチャンスがないSuzuki Endurance Racing Teamが4番手まで後退したことで、チャンピオンシップの争いは分からなくなります。各チームのピットインにより順位を入れ替える中、YART-YAMAHAとF.C.C. TSR Honda Franceは、同一周回でレースを進めます。
チームの作戦がレースを左右する白熱した争いは、開始から約11時間20分後、先にF.C.C. TSR Honda Franceが最後のピットに入ります。トップのYART-YAMAHAはこの時点で最後のピットストップを終えていません。しかし、最後の数分でピットに入ったYART-YAMAHA は、追い上げてきたF.C.C. TSR Honda Franceのディ・メリオを僅差で振り切り優勝しました。YART-YAMAHAは今シーズン2勝目ですが、初戦のボルドール24時間耐久レースでは、リタイアに終わりチャンピオンに手が届きませんでした。
終始安定したレースを展開したSuzuki Endurance Racing Team(SERT)
一方、8時間目と10時間目に発生した2度の機械トラブルに見舞われたSuzuki Endurance Racing Teamですが、多くの時間を失うことなく迅速にチームメカニックが修理を行い、レースもリスクを冒すことなく、見事にタイトルを獲得しています。
■Suzuki Endurance Racing Teamライダーコメント
年間タイトルを獲得したSuzuki Endurance Racing Team(SERT)
■Suzuki Endurance Racing Team(SERT) グレッグ・ブラック選手
「昨シーズンはタイトルを逃したものの、2020年は新チームでチャンピオンになることができました。色々と複雑な状況下でのレースで、最終戦は何があってもチャンピオンシップポイントを守り抜かなくてはならないプレッシャーもありましたが、とにかく最後まで走りきることに集中しました。SERTは素晴らしいチーム、自分がその一員でいることがとても嬉しく、今後もこのチームメンバーとして良い仕事をしたいです」
■Suzuki Endurance Racing Team(SERT) エティエンヌ・マッソン選手
「タイトルは本当に嬉しいです。2016年以来、その後のアンソニー・デラール選手の事故以来ようやく獲得することができました。そして今年は複雑な環境の中でも、チームは日々一丸となって頑張りました。新しくなったSERTは、ほとんどゼロからの出発でした。長年チームに在籍していたヴァンサン・フィリップ選手の離脱と新メンバー(ザビエル・シメオン選手)の加入など、本当に色々なことがあったけれど、すべてが順調にいきました。レースは厳しい世界だけれど、SERTは決してギブアップしません!」
■Suzuki Endurance Racing Team(SERT) ザビエル・シメオン選手
「ライダーにとって、モトGPから世界耐久への転向は決して簡単なことではありません。実際、チームメイトも不安に思っていたようだし、自分自身でも不安がありました。それでも、自分を暖かく迎え入れてくれたチームに恩返しがしたくて、レースでは持てる力を100パーセントの力を出し切りました。このチームに何か特別なものを感じています。スズキのディーラーをしていた私の父は20年前にSERTの仕事に関わっていたし、自分がヨーロッパチャンピオンを取ったのもスズキのマシンでした。これからもぜひSERTの勝利に貢献していきたいです」
※ ※ ※
2019-2020EWCは、Suzuki Endurance Racing Teamが今シーズン他のチームと違い全4戦中表彰台獲得2回(優勝1回)、5位以内に2度入り確実にポイントを重ねチャンピオンを獲得する結果となりました。トップと18ポイント差の2位にはYART-YAMAHA、3位は日本のチームでもあるF.C.C. TSR Honda Franceが入っています。
今シーズンは、コロナウイルス感染拡大の影響でスケジュールが大幅に変更されてしまいました。例年であれば最終戦が開催されていた鈴鹿8時間耐久レースも中止されるなど、今後の感染状況次第では、2020-2021EWCシーズンも開催日程の再考が行われるかもしれません。
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