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好きな数字で走りたい!バイクで希望ナンバーって取得できる?

バイクのニュース / 2020年10月1日 13時0分

愛車を走らせるために必ず装着しなければならないのがナンバープレートですが、せっかくなら自分のお気に入りの番号にしたいと思うのが人情というものです。クルマの場合は、希望ナンバー制度はかなり浸透してきましたが、バイクにも希望ナンバー制度はあるのでしょうか?

■バイクに希望ナンバー制度はない?その理由とは

 結論から言うと、2020年9月現在、バイク(二輪車)には希望ナンバー制度はありません。クルマ(自動車)の場合、普通車は1999年(一部地域は1998年)から、軽自動車は2005年から希望ナンバー制度が実施されました。ちなみに、希望ナンバー制度で選択できるのは大きく表示されている数字のみで、分類番号と呼ばれる3ケタの数字やひらがなの部分は選択することができません。また、「1」や「777」のような人気番号は抽選となるため入手できない可能性もあります。

 では、なぜバイクに希望ナンバー制度がないのでしょうか?それは、バイクとクルマでナンバープレートの構造が異なることが原因のようです。

 クルマのナンバープレートは、「地名」「分類番号(3ケタ)」「区別文字(ひらがななど)」「一連指定番号(最大4ケタ)」で構成されます。上述したように、希望ナンバー制度で変更可能なのは「一連指定番号」の部分です。

 一方のバイクは、排気量によって異なります。251cc以上の場合、「地名」「区別文字(ひらがななど)」「一連指定番号(最大4ケタ)」という構成となり「分類番号」がありません。125cc以上250cc以下のバイクの場合は「分類番号」が追加されますが、数字は「1」に固定されています。このように、「分類番号」がない、もしくは固定されているというのが、バイクのナンバープレートがクルマのナンバープレートと大きく異なる部分です。

 実は、このバイクとクルマのナンバープレートの違いが、バイクに希望ナンバー制度がない原因となっています。もしバイクでも希望ナンバー制度が実施された場合、クルマと同様「1」や「777」のような数字が人気となることでしょう。もしくは、「750」のようなバイクに特有の人気番号もできるかもしれません。

 しかし、分類番号がないあるいは固定されているバイクだと、すぐに人気ナンバーが枯渇してしまう恐れがあります。当然のことながら、ナンバープレートの目的はその車両を他者と識別することがそもそもの目的ですから、まったく同じ内容というのはありえません。仮にバイク(251cc以上)で「1」を希望した場合、「地名」は登録地域で自動的に決定されるため、あとは「区別文字」で区別するしかありません。自家用で使用できる「区別文字」は、36文字のひらがなと、「C」「L」「V」のアルファベットのみとされています。

 つまり、ひとつの地域に「1」は39枚しか発行できないことになります。「地名」は116種類あることを考慮すると、単純計算で日本全国に「1」は最大4,524枚ということになります。一方、日本自動車工業会によると、2019年3月末時点での251cc以上のバイクの国内保有台数は、169万416台となっています。このことから計算すると、「1」を取得できるバイクは全体の0.3%ほどとなります。

 ちなみに、ひらがな50音すべて使用できない理由は、レンタカー用に「ろ」と「わ」、駐留軍人用に「よ」、事業用に「ゆ」「り」「れ」が与えられていることに加え、「あ」などと誤認しやすい「お」、「も」と誤認しやすく、「死」を連想させる「し」、屁を連想させる「へ」、発音しづらい「ん」が排除されているためです。

登録台数が多いクルマは、分類番号の3ケタ化で希望ナンバー制度が導入されました

 クルマの場合、分類番号が3ケタあるため、理論上は数十倍から数百倍の同一番号の発行が可能となります。そもそも、希望ナンバー制度は、普通車も軽自動車も分類番号の3ケタ化と同時に実施されるようになりました。したがって、バイクも登録台数が増え、分類番号や区別文字が多様化すれば、そのタイミングで希望ナンバー制度が実施される可能性もあるかもしれません。

■希望番号を手に入れるよりも幸せなのは…

 上述のように、バイクには希望ナンバー制度がないため、任意の数字のナンバープレートを得ることはできません。しかし、ナンバープレートの数字は完全にランダムというわけではないようです。

 ナンバープレートの発行は、各地域の陸運局で行われます。通常、申請順にナンバーが付与されるため、自分が申請する直前のナンバーを知ることができれば、自分の数字の見当をおおよそつけることが可能です。

 とはいえ、直前の番号を知ることは簡単ではありませんし、窓口の方にしつこく聞いたりすることは迷惑になります。また、直前の申請者が複数台申請する可能性もあるので、確実に希望ナンバーを得られるわけではありません。

※ ※ ※

 ナンバーは愛車を愛車たらしめる重要な要素ですが、希望ナンバーにこだわるよりも、付与されたナンバーを愛する方が幸せと言えるでしょう。

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