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ベースは同じでも全然違う!? ホンダ「スーパーカブC125」と「CT125・ハンターカブ」 比較にならない結果にどちらも欲しくなる

バイクのニュース / 2020年10月6日 9時0分

2019年の東京モーターショーに展示されるや待望論が巻き起こり、2020年に登場するや大ヒット作となったホンダ「CT125・ハンターカブ」。この新種のアウトドア・ビークルと、そのベースとなった「スーパーカブC125」はどう違うのでしょうか?

■それぞれ異なるルーツ、いずれもユーザーの声に応えたもの 

 2019年の東京モーターショーに展示されるや待望論が巻き起こり、2020年に登場するや大ヒット作となったホンダ「CT125・ハンターカブ」(以下、CT125)。この新種のアウトドア・ビークルと、そのベースとなった「スーパーカブC125」(以下、C125)の2台と過ごし、どう違うのか比べてみました。

 C125は、スーパーカブ誕生60周年を迎えた2018年、初代C100スーパーカブをオマージュしたスタイルと排気量125ccエンジンを組み合わせ、乗り心地、操作系、走りなどを趣味のモーターサイクルのレベルで作り込んだ1台です。初代スーパーカブが持つ普遍的で誰にでも操れるコミューターであり、乗り物への憧れのような部分まで投影されています。

 かたやCT125は、その系譜を辿るとスーパーカブが海外への輸出が始まって間もない頃、北米市場からレジャーに使えるカブが欲しい、という声に応えて造られた「CA100Tトレール50」というモデルが原点になります。

 積載性を上げた大きなキャリア、不整地でも走れるアップマフラー、登坂路もグイグイ進む力強さなどを加味したこのモデルこそ、ハンターカブの祖先なのです。

 その後、日本でもそのコンセプトはヒットします。1968年には登坂性能を高めるため、4WD車のように低速側の副変速機を持つ「CT50」が販売されます。さらにハンターカブの名を決定付けたのが、1981年に発売された「CT110」であり、時を経てCT125へと受け継がれます。

■走りの違いは明白! 用途、遊び方、広がるイメージまで全然違う

 では走ってみましょう。C125は塗装から外観の至るところまで神経を使った作り込みが高揚感を高め、それは高級車的説得力を持っています。静かに、しかし確実に鼓動を伝えるエンジン。スイッチ、メーター、ライト類にも初代カブのデザインも封入するレトロモダンさ。なかでも、切削加工されたアルミダイキャストホイールの仕上げに驚きました。面取り作業をした上に、厚めにクリア塗装が施され触感まで滑らかなのです。

ス―パカブ誕生60周年を迎えた2018年に新登場となったホンダ「スーパーカブC125」価格:40万7000円(消費税10%込み)

 伝統的な自動遠心クラッチミッションの仕上げも上々。1速でアクセルを開ければ、滑らかに発進します。その加速は充分。交通の流れをゆったり気分でしっかりとリードできます。

 ストローク感と減衰を効かせたサスペンション、厚手のクッションの相乗効果で乗り心地が良い。走行中に見るデジタル表示とアナログを組み合わせたメーターも所有感を刺激します。ギアポジションセンサーもありがたい装備です。

 変速して加速、ブレーキを掛けて減速する場面でも、ブレーキの性能にゆとりが出ます。カブのカタチをしたスポーツバイク、という印象で、操作に対して車体に不要な「遊び」がありません。しっかりしたバイクです。なるほど、コミューターでありカテゴリーのトップである誇りを走りにも外観にも、装備にも感じるC125なのです。

 そのC125をベースにフレーム各部を強化し、大型のリアラゲッジラック、キックアップしたマフラーなど伝統のハンターカブスタイルを持つCT125はと言うと、定番アウトドア用品のように「良いモノは変わらない」を地でゆくようなスタイルが印象的です。

「スーパーカブC125」をベースに開発された「CT125・ハンターカブ」価格:44万円(消費税10%込み)

 縦477mm×横409mmという特大サイズのリアラゲッジキャリアが持つ広大さはなによりもCT125の特徴です。しかもこのキャリアの底面までエンジンの吸気口を伸ばし、渡河性能まで高めているのです。

 前後に履くブロックタイヤや、前後のディスクブレーキ。フロントフォークは通常のバイクのようにアッパーブラケットを持ち、その上でC125よりも10mm可動域を伸ばした110mmのストロークを確保しています。

 また、エンジン下部を地面との衝突から守るスキッドプレートや、C125では152ワットだったものを190ワットへと発電容量を向上させている発電系、スターターモーターを持ちながら、イザと言うときのためにキックスターターも装着しています。またそのエンジンの特性もC125と比較するパワー型からトルク型へ。兎に角、骨太さをルックスからも中身からも打ち出すCT125なのです。

 車両重量でC125よりも10kg重たいCT125は、なるほど取り回し時に手応え感があります。それは高い位置にあるマフラーや5.3リットルと容量の大きな燃料タンクの位置などの影響かもしれません。また、最低地上高がC125比で40mm高いのもそうした印象につながる要因かもしれません。

 ライディングポジションは、シート、ステップ、ハンドルグリップにほどよく体重が分散する印象で、長時間のライディングでも快適そうです。ステップやシフトペダルのヘビーデューティーな造りも特徴でしょう。

 ファイナルレシオを低めたことで、動き出しの加速は充分。重さなど全く感じません。早めに2速へシフトアップすると、C125ではギア比が離れていることを感じましたが、CT125ではつながりが良く感じます。これもファイナルを低めた恩恵でしょう。

 走り全般、ハンドリングに重厚感があり、サスペンションの動きもさらにマイルドに路面のうねりを受け止めるのは、タイヤの性格が異なる部分もあるのでしょう。キビキビ感があるなかで安定感がある。前後ディスクブレーキということもあり、しっかり減速できるところはC125以上です。荷物を沢山積む、タンデムもする、あるいはその両方をする。そんな場面でも、頼もしい道具として遊び場への道中を演出してくれるはず。

高級車的な外観と、原付二種ながら確かな走りを体感できる「スーパーカブC125」

 結論を言うと、この2台、同じ“カブ族”でありながら、走りの剛性感から遊び方、ゆく先までイメージが異なる、広がることで、比較になりません。どっちも良いし、どっちも欲しくなるバイクです。

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