秋は落ち葉に要注意！転倒しないために気をつけるべき点とは？

これからの紅葉シーズン、色とりどりの景色を眺めながらのツーリングを待ち望んでいたライダーも多いのではないでしょうか？しかしこの時期の山道には、落ち葉や枝が散乱していることも多く、気付いた時には転倒寸前といったこともあります。せっかくの楽しいツーリングが台無しにならないように、落ち葉が多い山道での注意点をおさらいしていきましょう。

■どんな状況が転倒しやすい？

　バイクは舗装された道路では基本的に安定していますが、バランスを保たなければならない2輪で走行しているため、どうしても転倒しやすい状況が生まれてしまいます。街中であれば、マンホールや白線、水たまりなどタイヤの摩擦が少ない場面でスリップによる転倒が多く、段差や砂利道などでも簡単にハンドルがとられてしまいます。また、雨の日や炎天下のアスファルトなど、やわらかい路面にも転倒の危険性がひそんでいます。

　そして毎年この紅葉シーズンに、転倒事故が多く発生しているようです。おもな原因としては、カーブ走行中に落ち葉の上を走行してしまったことで、タイヤが横滑りしてしまうといったケースです。重なった落ち葉は湿っていることが多く、スピードが出ていない場合であっても葉っぱ同士が滑り合い、転倒しやすい傾向にあります。

　事前に落ち葉の存在に気付けば回避もしやすいですが、山道ではカーブが多いだけでなく木が生い茂っている道もあるため、日中でも日陰によって路面が暗くなっていることも珍しくありません。暗い中では路面状況の変化に気づきづらい場合もあることから、どんな状況でもあっても対応できる技術や余裕を持つことが大切です。

　その他にも、落ち葉の下に段差や側溝が隠れていることもあり、スピードをゆるめて走行していたにもかかわらず、いきなりタイヤをとられてしまったといったケースもあるようです。特にインコースには排水のための側溝が設置させていることが多いので、インコースの攻めすぎには注意が必要です。

　また、落ち葉だけではなく折れた枝が散乱していることも考えられます。タイヤ周りに絡んだり、パンクの原因となることもあるので、道路わきから枝が飛び出ているような状況ではより一層注意が必要です。

■転倒を防ぐために大切なこと

　これらの枝や落ち葉は自然の障害物のため、想定外の場所に現れることも十分に考えられます。風の向きや大雨によって流されてくるなど、状況によって神出鬼没と言っても過言ではありません。スピードを出さないことが一番の対策と言えますが、きれいな景色を眺めているとつい爽快に走らせてしまうこともあるでしょう。

カーブの落ち葉には要注意！

　しかし安全にツーリングするためには街中以上にスピードを意識しながら走らせることが重要です。そして、カーブに進入する場合は、落ち葉の少ない中央を走行するのもポイントです。道路は排水を良くするため中央から端に向けて勾配がついており、落ち葉は道路の端に集まりやすくなっているためです。また、コーナー走行中はバンク角度をゆるやかにして、車体の重心を中心になるように意識するなど、ちょっとしたポイントを押さえておくことで転倒の可能性を抑えることができます。

　また、コーナー終わりに差しかかると同時に加速するライダーも多いようですが、パワーのあるバイクであればあるほど、数枚の落ち葉のようなちょっとした要素でスリップしてしまう可能性もあるので注意しなければなりません。

　最近のモデルには、ABS（アンチ・ロック・ブレーキシステム）やトラクション・コントロールといった電子制御システムが搭載されているものもあり、バイク側でライダーの技術をカバーしてくれるようにもなりつつあります。しかし、これらはあくまで補助装置であり、過信しすぎてはいけません。重要なのは、ライダー自身がしっかりと状況に合わせて運転ができるような技術を持つことです。

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　道路状況によってはバイクの転倒は防ぎようがないケースも多く存在します。しかし、そんな状況を打破するかもしれない救世主となる装置が開発されています。それが、ボッシュによる「ジェットスラスター技術」といった、バイクの横滑りを軽減させる研究プロジェクトです。この技術は、走行中にタイヤが横滑りしはじめた瞬間にガスを噴射させ、軌道修正をしてくれる装置です。

　ガスを噴射することでタイヤが滑る方向とは逆方向に反発力を持たせ、車体を立て直すといった仕組みで、実際の試作品でも機能性が証明されています。開発段階では1回のみ使用できるカートリッジ交換式の装置を想定しているようです。この技術が将来的に販売されるバイクに採用されれば、転倒による事故やケガのリスクを大幅に減らすことが期待できるのではないでしょうか。