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ツーリングの季節、秋!肌寒くなってきたけど何が必要?

バイクのニュース / 2020年10月11日 9時0分

ライダーにとって秋は、一年の中で最もツーリングが楽しめる季節ではないでしょうか。しかし涼しくなってきた紅葉シーズンは、爽快なツーリングが楽しめる反面、気温の低下で走行中は極寒に感じることもあります。肌寒さを感じる秋の訪れには、ただ厚着をすればよいというわけではなく、きちんとした防寒対策が必要です。

■秋のツーリングはどのくらい冷える?

 この時期、クルマのドライブにおいては、暖房や冷房を使用しなくてもちょうどよい車内温度で走行することができます。しかし、体ひとつのライダーにとっては、気温が直接身体に影響するだけでなく、走行中に受ける体感温度は非常に寒く感じてしまいます。

 特に「首」が付く部位の「足首」「手首」「首回り」は冷えやすく、体全体に冷えた血液が回わってしまうと体温低下にも繋がりかねません。街中で見かけるライダーの中には防寒アイテムを全身に装着しているライダーもいれば、自分のスタイルをつらぬいて革ジャケット一枚で走行している気合の入ったライダーもいます。

 しかし、体が冷えた状態では安全に走行することも困難な場合があり、特に手がキンキンに冷えた状態では感覚が鈍くなり、ブレーキやウィンカーの操作が上手くできないといったことも発生します。また、足が冷えてしまうとギアチェンジがスムーズにできなかったり、コーナーを適切なフォームで曲がることも難しくなってしまいます。

 では、ライダーが走行中に感じる体感温度はどれくらい寒くなっているのでしょうか。体感温度は「気温」「湿度」「風速」の3つを計算式に当てはめることで導き出すことができます。ミスナール式と呼ばれる計算方法では、ツーリング時の天気予報のデータを参考に計算式に当てはめることで体感温度が導き出されます。ちなみに、風速を求めるには「時速(キロメートル/時間)÷3.6」の計算式に当てはめていきます。

 たとえば、「気温5℃」「湿度30%」「風速約17m/s(時速60Km)」の条件下での体感温度は「約-8.9℃」になります。スピードが上がるほど体感温度は低くなるため、時速80kmでは「約-9.7℃」、時速100kmにもなると「約-10.3℃」と真冬並みの寒さに感じてしまうようです。

■この秋に取り入れたい防寒対策とは

 バイクの種類によっては大型のカウルが装着されているタイプもありますが、手はどうしても冷えてしまうものです。もちろん日頃から装着しているグローブも、風を通す素材では意味がありません。ウインターグローブにはゴアテックス素材を使用したアイテムも多く、防水効果と保温効果の両方を持ち合わせており、全天候対応のため寒さはもちろん雨の日でも使用が可能となります。

快適な走行を実現するにはウインターグローブで風を防ぐことも大切です

 それでも冷たく感じる場合は、電熱を利用した防寒対策があります。「電熱グローブ」と呼ばれるアイテムで、手の平や甲、指先などに張り巡らされた熱戦でグローブ全体を温めてくれます。充電が続く限りは寒さしらずのアイテムで、冬でも使用することができます。また、グローブではなくグリップに熱戦が入った「グリップヒーター」といったアイテムがあります。バイクのグリップに直接装着するため、グローブを選ぶことなく手のひらを温めてくれます。しかし、グリップに面した部分しか温めることができないので万能のアイテムとはいかないようです。

 その他には、グリップ自体を覆う「ハンドルカバー」を装着しているライダーもいます。一見ただのカバーに見えますが、手に風が当たらないだけで驚くほど寒さを感じにくくなります。しかし、デザイン性を欠いてしまう場合が多く、若いライダーになるほど装着率が低くなっているようです。

防寒対策グッズで体温低下を防ぎましょう

 ジャケットにも寒い時に使用できる、ウインタージャケットが数多く販売されています。防寒対策としてだけでなく、万が一の転倒に備えてプロテクター入りのアイテムを選ぶと安心感も得られます。また、防風インナーを重ね着することでさらに高い保温効果が得られます。重ね着に抵抗がある人には、薄手のストレッチ性が高い防風インナーを選べば、動きにくくなるといった心配もありません。

 防寒対策のパンツには「オーバーパンツ」がおすすめです。ライディングパンツの上から履くタイプで、保温性と防風性を両立してくれます。バイク用は走行中にバタつかないようにフィットした設計となっているので、必ずバイク用のオーバーパンツを選ぶようにしましょう。

 防寒対策にはブーツ選びも重要です。しっかりとしたブーツを履いていても、足元は意外に冷えてしまうものです。そんな時は「アンクルウォーマー」を使用するとよいでしょう。ブーツのインナーに使用するアイテムで、保温素材によってつま先まで温まる効果が期待できます。普段履き慣れたブーツでツーリングをしたいといった人には、アンクルウォーマーをプラスするのがおすすめです。

※ ※ ※

 寒さを我慢することは、転倒や事故を引き起こす要因にもなりかねません。だからこそ防寒アイテムをきちんと使用して、手や足をできるだけ冷やさないようにすることが大切です。どんなに天気が良い日であっても、走る場所によっては一気に体温を奪われてしまう可能性もあります。楽しいツーリングを寒さによって左右されないためにも、自分に合った防寒アイテムを身に着けましょう。

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