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ホントにカブ!? ハンターカブは高い実用性を誇る新しいオフロードモデル

バイクのニュース / 2020年10月22日 13時0分

ホンダが2020年6月26日に発売した、「スーパーカブC125」をベースとした原付二種モデル、「CT125ハンターカブ」に試乗しました。

■実用性と遊び心を兼ね備えた125㏄モデル

 カブといえば、私(先川知香)が産まれるずっと前に登場し、新聞屋さんや老舗のお蕎麦屋さんなどが配達に使っている、ギア付きの原付とスクーターの中間のような存在で、カッコいいとかオシャレとか、そういう見た目の話は二の次。利便性と耐久性が究極に追求された、仕事用の2輪車です。数年前までは、そういう存在だったはずでした。

 それが、いつの間にかどんどんカラフルでオシャレな乗り物に進化して、今ではハンターカブやクロスカブなどの派生車種をラインナップ。配達用のバイクから、趣味性の高い乗り物へと変わりつつあります。

 そんな、カブの最新の進化形ともいえる、ハンターカブに試乗しました。

 ハンターカブはスーパーカブC125をベースにエンジンはそのままで、フレームをオフロード用に再設計。トップブリッジ方式のステム周りが採用されたり、最低地上高が高くなっていたりと、様々な部分が強化された悪路仕様となっているのが特徴です。

 ここまで大きくデザインや仕様、フレーム形状までが変えられていて、なぜ「カブ」を名乗っているのか、少し不思議ではありますが、頑丈なスチール製の大型リアキャリアやカブ特有の自動遠心クラッチ付きロータリー式マニュアルトランスミッションなどにより、その面影をかすかに感じる事ができます。というように、私の第一印象は、カブとはまったく違う、別の乗り物でした。

走るほどに悪路での走行性能に期待が持てます

 しかし、いざ乗ってみると、取り回しの良さや、気軽に乗れる感覚は、やっぱりカブです。といっても、少し上げられた車高やオフロード用に設定されたサスペンションなど、足回りのセッティングやブロックタイヤの接地感などにより、舗装されたアスファルトの上では少し不安定な感覚で、走れば走るほど悪路での走破性の高さへの期待感がこみ上げてきます。

 以前、同じくカブのオフロード系派生車種であるクロスカブでダートを走ったことがあり、その走破性の高さに感動しましたが、ハンターカブはそれ以上!さらなる、悪路走破性へのポテンシャルを感じることができました。

「これは、公道試乗じゃ、もったいない。」それが、ハンターカブに初めて乗った私の感想です。

■ロータリー式シフトチェンジペダルに大苦戦

 少し乗っただけで、カブが持つ取り回しの良さと、新たに加えられたオフロード性能の高さを十分に感じる事ができたハンターカブでしたが、普段一般的なMTタイプのバイクに乗っている私には、カブに乗る上で以前からどうしても苦手なポイントがありました。

以前から操作が苦手な自動遠心クラッチ付きMT

 それは、ロータリー式シフトチェンジペダルで操作する自動遠心クラッチ付きMTです。

 バイクのシフトアップといえば蹴り上げ式という癖が染み付いてしまっている私は、前のペダルを踏み込むとシフトアップし、シフトダウンは後ろのペダルを踏み込む方式になっているカブのシフトチェンジは大の苦手。意識を集中していないと、間違えてしまいます。

 とはいっても慣れの問題なので、走れば走るほどミスも減っていくのですが、なぜかハンターカブのシフトチェンジには、なかなか慣れることができませんでした。

「ボケて、きたかな・・・。」最初は、自分の適応力の問題だと思っていたのですが、ふと、ハンターカブとスーパーカブの大きな違いに気付きます。

スーパーカブC125とハンターカブのシフトペダルの差は、悪路での操作性を重視した結果(スーパーカブ)

スーパーカブC125とハンターカブのシフトペダルの差は、悪路での操作性を重視した結果(CT125 ハンターカブ)

 それは、シフトをアップする為の前側のペダル形状で、スーパーカブのシフトペダルは踏み込みやすいように、前後共にペダルの面積が広くなっているのですが、ハンターカブのシフトペダルはシフトアップに使う前側のみ、一般的なMTバイクと同じ円柱形状のペダルとなっていたのです。

 この形状はスーパーカブのペダルとは違い、ペダル下につま先が入れやすいこともあり、無意識にいつも通りの蹴り上げによるシフトアップをしてしまいやすくなっていたのです。

 「なんで!?」個人的な疑問からホンダに問い合わせてみたところ、「スタンディング走行をする際の操作性を考慮して、この形状となっています。」との回答でした。

 実はハンターカブは、前側のシフトペダルのみを使ったシフト操作が可能で、悪路などでスタンディング走行をする際は、一般的には「逆チェンジ」といわれるレーシングマシンと同じ方式でのシフトチェンジができるのです。

 ちなみに、レーシングマシンに逆チェンジが採用されている理由は、コンマ1秒でも早く加速するためで、シフトアップは踏み込み式の方がシフトミスをしにくいからだといわれています。

 こういった細かい部分にも効率の良さが追求されている点も、やはりカブの派生車で、ハンターカブはオフロードバイクに高い実用性を加えることで、新たなカテゴリを確立させたのです。

実用性と楽しさを両立させたCT125 ハンターカブ(先川知香)

 どんな道でも乗り越えていけるけど、実用性は皆無というオフロードバイクの常識を一気に覆したモデル。CT125 ハンターカブの価格(消費税込)は、44万円です。

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