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もしかしてこれって当て逃げ?クルマに自転車がぶつかってしまった場合の対処法とは!

バイクのニュース / 2020年10月25日 17時0分

小さな子供からご年配の方まで幅広い世代で気軽に運転できる自転車は、利便性に飛んだ生活に欠かせない乗りものです。狭い道やクルマのすぐ脇を通り抜けられるほど小回りが効く利点もありますが、すれ違いざまクルマに軽く当ててしまった経験がある人も意外に多いようです。そのまま通り過ぎてしまうと修理の必要がない傷だったのに、当て逃げ扱いにされることもあります。もし微かにでもぶつかってしまった場合、どのような対処をしたら良いのでしょうか?

■自転車の当て逃げは罰せられる?

 自転車は免許を必要としない乗りものですが、法律上は軽車両扱いになります。そのため、定められた交通規制を守りながら走行しなければいけません。テレビなどのニュースでは自転車と歩行者による人身事故が度々取り上げられることがありますが、実は物損事故の場合でも自転車の責任を問われることがあります。

 たとえケガがなくても、相手のクルマや器物に傷を付けた場合は、自分で判断せずに警察による現場検証が必要となります。仮にクルマや器物を確認せずにその場を立ち去ってしまうと、加害者や目撃者が警察に連絡を入れた時点で「物損事故」ではなく「当て逃げ」扱いにされてしまう可能性が高まることになります。

 物損事故の場合には行政処分も刑事処分も行われないため、罰金や違反点数の加点などは発生しません。発生するのは修理費用のみで、相手方との示談金や保険会社による対応で解決するのが一般的です。しかし、当て逃げともなれば、刑事責任を問われるはめになり「1年以下の懲役または10万円以下の罰金」に処される可能性が出てくるのです。

 自転車は軽量でスピードも自分でコントロールできるため、クルマに軽く当たった程度では目立つほどの被害が発生しにくいのが現状です。また、駐車している無人のクルマであれば持ち主に声をかけられることもないため、そのまま通り過ぎてしまうことも珍しくはありません。

 しかし、近年は防犯カメラやドライブレコーダーの普及により、しっかりと犯行時の記録が録画されているケースも多くなっています。破損がなければ謝罪、破損があれば修理代で済むはずだったのに、立ち去ってしまったために刑事責任をとらされては割に合いません。

■自転車による悪質な当て逃げ事件

 世の中には自転車の不注意や操縦ミスによって、クルマにぶつけてしまった事例ばかりではありません。自転車側から故意にクルマにぶつかってくるといった、信じがたい事件まで発生しています。それらの多くは、自転車の修理費用やケガの治療費などを詐取する「当たり屋」と呼ばれる詐欺行為が関係しています。

自転車が起こす事故の当て逃げも発生

 2018年12月愛知県内では、住宅街の路上をクルマが走っている際にすれ違った自転車がサイドミラーに故意にぶつかり、人身事故を装って示談金1万5000円をだまし取るといった事件が発生しています。クルマと自転車では、どうしても自転車の方の立場が弱く感じるため、クルマの運転手は「怪我をさせてしまった」というパニックに陥ることも少なくありません。示談金で済むならと簡単に支払ってしまう人も多いため、事故として表に出にくいといった現状もあるのでしょう。自転車側は、示談金を拒まれたらその場を立ち去ってしまうため、本来なら当て逃げ事件が成立しているはずなのです。ちなみにこの事件で逮捕された容疑者には70件以上の余罪があったそうです。

 また、2020年6月に荻窪駅近くの商店街で発生した事件では、商店街を抜けようとしているクルマが、向かってきた自転車をやり過ごすため一時停止。横を通過したのを確認後、クルマを発進させた瞬間に自転車が衝突している映像が公開されました。

 すさまじい衝突音ですが、防犯カメラの映像には、自転車が故意にハンドルをぶつけているのがハッキリと確認できます。その後も体の痛みをアピールしていることから、示談金を詐取するための当たり屋行為と予想されます。故意か故意でないかの判断は、証拠がなければ警察も判断することができないため、今回のように衝突の瞬間が映像として残されていれば、どちらが被害者かはあきらかとなります。

 また、まれなケースとして過去には次のような事例も発生しています。自転車に当てられてしまいましたが、クルマの破損が確認できなかったために謝罪のみで解決。その後、自転車が破損しているのに気付いた家族が警察に相談し、クルマ側に当て逃げの疑いをかけられたといったケースもあったようです。

 どのような場合であっても接触が起きた場合は、必ずその場で警察に連絡を入れる必要があります。警察が居合わせることで、第三者に通報される心配もなく、破損の確認が出来なければ物損事故として扱われることもありません。

※ ※ ※

 コロナの影響から密を避けるために自転車での通勤や通学をする人が増加しているようです。自転車が増えればそれだけ公道における自転車の割合も増加し、より一層接触事故には注意を払っていかなければいけません。

 しかしその一方で、金銭的に苦しくなった人の中には当たり屋のような行為を行い、示談金を詐取しようとする輩も急増しているのも事実です。証拠がなければ、罪に問われることがないだけでなく、当て逃げされたクルマは泣き寝入りを強いられる場合もあります。

 どんなに小さな接触事故であっても、まずは警察への一報を最優先することを心がけておきましょう。

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