全日本トライアル選手権、小川友幸選手が8年連続10度目のチャンピオン獲得
バイクのニュース / 2020年11月9日 21時0分
2020年シーズン全4戦(台風の影響で全3戦)で開催予定だった全日本トライアル選手権は、11月8日に最終戦が開催され、TEAM MITANI Honda小川友幸選手が国際A級スーパークラスで8年連続のチャンピオンを獲得しました。
■8年連続10度目のチャンピオン獲得
2020 MFJ全日本トライアル選手権第4戦近畿大会(最終戦)は、TEAM MITANI Honda小川友幸選手が国際A級スーパークラスで8年連続のチャンピオンを獲得しました。
今シーズンの全日本トライアル選手権は、新型コロナウイルス感染症の影響により9月に開幕し、全4戦での開催を予定していましたが、第2戦が台風14号の影響で中止となり、全3戦でタイトルが争われました。
「RTL300R」を駆る小川友幸選手は開幕戦の関東大会、第3戦の東北大会でそれぞれ2位を獲得すると最終戦では見事に優勝を果たし、逆転でのチャンピオン獲得となりました。
■最終戦近畿大会は、無観客試合として開催
開幕戦、第3戦と2位入賞を続けた小川友幸選手は、ポイント1点差のランキング2位で、最終戦を迎えました。チャンピオンシップ争いのライバルは、1点差でランキングトップのTeam FwO with YAMALUBE野崎史高選手、さらに小川と野崎の順位次第ではYAMAHA FACTORY RACING TEAM黒山健一選手にもタイトル獲得の可能性があります。
YAMAHA FACTORY RACING TEAM 黒山健一選手
小川選手は、第1セクションからクリーン攻勢をかけ、第4セクションまでをクリーン、第5セクションを1点で抜けます。しかし野崎選手、黒山選手のライバルは第5セクションをクリーン。さらに、第6セクションでは黒山選手の1点、野崎選手の2点に対し、小川選手は5点となってしまいます。第8で1点、第9で5点となった小川選手は、1ラップ目の10セクションをトータル12点で終えました。野崎選手は10点、黒山選手が5点となり、3番手で2ラップ目に臨みます。
2ラップ目小川選手は、1ラップ目に増してクリーンを連発し、黒山選手が細かい減点を重ねていく中、小川選手は第8セクションまでをすべてクリーンにまとめ、黒山選手とは同点に、第3セクションで1点を失った野崎選手に1点差となります。
Team FwO with YAMALUBE 野崎史高選手
第9セクションは1ラップ目には黒山選手が1点で抜けた以外、全員が5点。2ラップ目は、まず黒山選手がトライし、続いて野崎選手、最後に小川選手がセクションに挑みます。しかし、3人ともに5点となり順位に変動はありません。
最終第10セクションは、黒山選手が2点、続く野崎選手は最後の大岩を上れずに5点となり、これを見た小川選手は渾身のトライし、見事にクリーンで突破しました。2ラップを終えて小川選手の減点は18点、黒山選手が19点、野崎選手は21点と、最終セクションの前に小川選手が逆転トップに立ちます。
SSは通常2セクションで行われますが、最終戦は1セクションとなり上位10名で競われます。野崎選手はセクション入口と中盤で1点ずつを失いますが、最大の難関大岩はクリーンとし、トータル減点を23点、次に黒山選手がトライしますが大岩で2点、総減点を21点としました。優勝争いは最後にスタートする小川選手のトライを待ちます。小川選手は、1点を失いながらSSをクリアし、トータル減点19点となり最終戦で今シーズン初勝利を飾っています。
最終戦で今シーズン初勝利を飾った小川友幸選手
この結果、小川友幸選手は国際A級スーパークラスで、自身が持つ記録を更新する8年連続チャンピオンを獲得するとともに、同クラスで通算10回目のタイトルを決めました。
■TEAM MITANI Honda小川友幸選手(2020年チャンピオン)
TEAM MITANI Honda 小川友幸選手
「新型コロナウイルスの影響により、開幕戦がいつ始まるかわからない状況のなか、マシンのセッティングは煮詰められたものの、自分のメンタルがなかなか戦闘モードに入らず、難しいシーズンスタートとなりました。それでも連覇をしなければならないと思っていましたが、成績としては悪くなかったものの、自滅で取りこぼす形となり、これまで2位、2位と続き、内容が良くありませんでした。自分自身の調子は良かったので、前戦のあと2週間で気持ちを切り替え、マシンのセッティングを見直し、確実に勝ちにいくセッティングで臨みました。開幕前のけがの影響も心配でしたが、無事に乗り切ることができました。いろいろな方々のバックアップのおかげで連覇記録を伸ばすことができました。本当にありがとうございました」
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