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バイクメーカーは船外機が得意? ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.72~

バイクのニュース / 2020年12月2日 17時0分

レーシングドライバーの木下隆之さん(筆者)は、冬のマリーナで見た日本のバイクメーカーのロゴが気になると言います。どういうことなのでしょうか?

■マリーナには、日本のバイクメーカーの名がズラリ

 海遊びと言えば、相場は夏。照り付ける太陽、抜けるような青空、そよぐ風。流れる汗さえも心地いい夏の日は、白波を鮮やかに記しながら走るクルージングには爽快である。

 とはいえ、冬の海も心地良い。寒風吹く海上は確かに空気が冷たいけれど、一層澄んでいて気持ちが良い。なにより海釣りを趣味とする船乗りにとっては最高の釣果が期待できる。その意味では、本気のマリンレジャーを楽しむには最高の季節でもある。

 数々のクルーザーが停泊するマリーナでは、じつはバイクの世界がそのまま海に移行してきたかのような光景が広がる。ホンダ、ヤマハ、スズキ……。バイク業界を席巻するメーカーが販売する船外機が並ぶのである。

 ボートには、数種類のパワーシステムが存在する。船体にエンジンを搭載し、ドライブシャフトを回転させスクリューを回す、いわゆる客船のようなタイプと、エンジンを船内に搭載し、動力関係は船外の海中に露出するタイプ。そのスクリューを「船内外機」と呼ぶ。さらにはエンジンとスクリューが一体型になり、ボートの後端に固定して走る「船外機」に分けられるのだ。日本のバイクメーカーが得意とするのはその船外機である。バイク用の小型エンジンの技術が応用しやすいからであろう。

 船外機のカウルには、それぞれのメーカー名が自社ブランドを誇示する。主張が激しい。そしてそれは、信頼性とパワーをアピールするのだ。

 マリン用エンジンに求められる性能は多岐にわたる。だが特に重要なのは、信頼性と速さだ。大海原でのトラブルはつまり漂流を意味する。信頼性が求められるのはもちろん、命に関わる問題だ。特に耐久性には神経質になる。そもそも金属の天敵である海水に浸かっているのだ。これほど最悪の環境もあるまい。

排気量3.6リッターの4ストローク水冷V型6気筒エンジンを搭載するホンダの船外機「BF250」(250馬力)シリーズ

 パワーは釣果を左右する。というのも、トローリング大会の特殊性がある。スタートの合図とともにマリーナを出航し、釣果が期待できる海域にもっとも早く到着したものに糸を垂らす権利がある。だからすべてのボートが全力疾走で先を急ぐのである。パワーが求められるのは、それが理由なのである。

 という事情ゆえ、マリーナの船外機バトルは激しい。

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