走りと快適性を高次元で両立! ヤマハ「YZF-R25」は小型バイクの気軽さを持つロードスポーツ!
バイクのニュース / 2020年12月6日 13時0分
ヤマハのMotoGP「YZR-M1」を踏襲し、「毎日乗れるスーパーバイク」をコンセプトに、高次元な走行性能とスタイリング、日常での扱いやすさが追求された「YZF-Rブランド」の250㏄モデル「YZF-R25」に試乗しました。
■フルカウルは上級者向けモデル!? そんなイメージを一掃する乗り味
フルカウルのスポーツモデルは、カッコいいけどライディングポジションが前傾姿勢で、普段乗りにはちょっとキツイ。そう思っていた私(先川 知香)は、愛車を選ぶ基準はサーキットでのスポーツ走行ができることであるにも関わらず、ずっとフルカウルモデルを避け続けてきました。
理由は、普段の移動の足にも使用すること。そうなると、消去法でストリートファイターモデルが最適の選択となります。そのため、サーキットを走り始めてからの私の愛車はカワサキ「Z250」。スポーツ走行もある程度こなせて、日常でのライディングポジションにも無理のない、最高の相棒です。
とはいえレース好きの私に、フルカウルモデルへの憧れが無い訳がありません。やはり、MotoGPや全日本ロードレースなどで培われたレーシングマシンのテクノロジーはもちろんのこと、そのカッコ良さを連想させる各メーカーのフルカウルモデルを見ると、ワクワクがこみ上げてきます。
そんな私がYZF-R25に乗ってみた感想は、「快適!」の一言。YZR-M1を彷彿させるレーシーなビジュアルはそのままに、一般的なフルカウルモデルに持っていた、前傾ポジションの辛さがないことはもちろんですが、さらに驚いたのは、その車体の軽さでした。
前述したとおり、私が愛車に「Z250」を選んだ大きな理由は、「サーキットを走れること」と「普段使いでのライディングポジションがきつくないこと」。そこに、デザイン面やカワサキ特有の排気量に比例しないどっしりとしたスタイリングなど、細かい要因が加わるのですが、それでもいざ日常生活で乗ってみると、250㏄といってもそれなりにある車重などにより、「ちょっとコンビニまで程度の短距離移動なら、歩いて行った方が楽かも」というのが現実です。
これは、非力な女子特有の感覚かもしれませんが、250㏄程度のロードスポーツモデルは比較的取り回しが良いとはいえ、約168kg(Z250/2014年モデル)の車体重量を、「ちょっとそこまで」という距離のために気を使いながら取りまわすことに、「倒してしまうかも」という不安などから来る多少の煩わしさを感じてしまうことは、避けられません。
一方で、125㏄以下の小排気量モデルなら、車体の軽さと取り回しの良さにより、「ちょっとそこまで」の移動でも、躊躇せずに使用できてしまいます。
ポジションや足つき性の良さは、「倒してしまうかも」という不安を払拭しています
そんな250㏄以上の排気量を持つ、いわゆる「バイク」の煩わしさを払拭したといっても過言ではないほど、YZF-R25のポジションや取り回しは快適。さらには、250㏄ロードモデルの足つきの良さも相まって、不安を感じる要素は皆無です。
ちなみに、YZF-R25の車両重量は167kg。他メーカーの250㏄ロードスポーツモデルと比較して、実際に軽くなっているわけではありません。
ハンドルクラウン下にマウントされたセパレートハンドルや、780mmに抑えられたシート高など、ヤマハが持つ技術を集結させて、スポーティーかつ無理のないライディングポジションを追求した結果、250㏄モデルとは思えない、「気軽」という意味での快適性を生み出すことに成功しているのです。
言い換えると、ツーリングなどでフルカウルのスポーツバイクを操っている感を楽しみたい方には、少し物足りないと感じるかもしれません。それほどまでにYZF-R25の乗り味は、快適に感じられました。
さらに、YZR-Mさながらの肉抜き加工が施されたアルミ鋳造製のレーシーなハンドルクラウンやYZR-M1のアイデンティティともいえるM字型ダクトと広いゼッケンスペースが採用されているなど、デザインの細かい部分にまで、ヤマハのレーシングスピリッツが感じられる点も、レース好きの心をくすぐるポイントです。
フルカウルモデルに憧れを持つ人には打ってつけの1台です
エンジンのレスポンスが心地良く、ハンドリングも軽やかでダイレクト。扱いきれないという不安感を持つことは一切なく、すべてが手の内にあるという自信すら感じられるレーシングスピリット満載のフルカウルロードスポーツモデル、YZF-R25の価格(消費税込み)は、61万500円から。
走りを追求したい上級者はもちろん、フルカウルのレーシーなモデルに憧れを持つバイク初心者にこそ、おススメしたい1台です。
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