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『Red Bull KTM Factory Racing』 2021年のダカールラリーに向けて準備中

バイクのニュース / 2020年12月8日 19時0分

ダカールラリーに挑戦し続けるKTMファクトリーレーシングは、2021年大会に向けても集中的に準備を進め、ライダー4人体制で臨むことを発表しました。

■2021年ダカールラリーに向けて全集中!

 2021年の開催で43回目となるダカールラリーは、2020年大会同様サウジアラビアを舞台とし、1月3日スタート、同月15日フィニッシュとなります。

 2020年大会で総合3位という結果を残した『Red Bull KTM Factory Racing』は、トビー・プライス選手、マティアス・ウォークナー選手、サム・サンダーランド選手の3名に加え、26歳の若手ライダー、ダニエル・サンダース選手という体制で準備を進めています。

 3度目のダカールタイトルを目指すオーストラリア人のT・プライス選手は、2020年大会で得た経験を武器に好成績を狙っています。ダカールラリーに向けたトレーニングと準備のため集中的なスケジュールを立て、中東においてKTM 450 RALLYでテストを行い、次の挑戦に備えています。

 優れたナビゲーションスキルで2018年のダカールラリーで優勝したM・ウォークナー選手は、2021年大会では技術的により厳しいルートが予想されているため、逆に有利になるはずだと意欲を見せています。KTM 450 RALLYの改良にも満足しており、肉体的にも精神的にも調子が良いと感じており、砂漠での堅実なレースに期待されています。

 砂丘でのスピードに定評のあるS・サンダーランド選手は、さらに深い砂地が予想される2021年のダカールラリーで、自分のスキルを最大限に生かすことができると自信を持っているようです。

 2021年のダカールラリーへ挑戦する『Red Bull KTM Factory Racing』のライダーおよびチームマネージャーは、それぞれ次のようにコメントしています。

■T・プライス選手

T・プライス選手/『Red Bull KTM Factory Racing』

「明らかに2020年は誰にとっても本当に厳しい年でした。いろいろな制約があり、いつものようにレースをすることができませんでした。1月のダカール以来、1回しかラリーに参加できなかったので、今は皆、本格的なレースに復帰したいと思っているでしょう。僕はこの3カ月間、ほとんど家を空けていて、ダカールが終わるまでオーストラリアには戻れないので、クリスマスにはドバイに家族を呼んで一緒に過ごすつもりです。テストのために砂丘に出られるのは素晴らしいことですが、休日に家族との時間を過ごせないのは大きな犠牲です。ここ数カ月、チームはハードなテストを続け、たくさんの新しいことを試すことができたし、バイクのフィーリングには本当に満足しています。1日の終わりには、KTM 450 RALLYが僕をゴールに導いてくれると信じています」

■M・ウォークナー選手

M・ウォークナー選手/『Red Bull KTM Factory Racing』

「今年は不思議な一年で、バイクよりもジムにいる時間の方が多かったかもしれません。後半はテストも順調に進んでいて、ドバイでチームが一堂に介することができたのは大きなメリットでした。肉体的なトレーニングやバイクでのトレーニングだけでなく、家族のように全員が集い、チームとして話し合い、重要な決断を下すことができました。これまでの経験から、この地形で何が起こるかをある程度知ることができたし、これから直面するであろうこともよくわかっています。チームはバイクを調整してくれたし、正直言って、これまで乗った中で最高のラリーバイクで次のダカールに臨めると思っています」

■S・サンダーランド選手

S・サンダーランド選手/『Red Bull KTM Factory Racing』

「数週間後のダカールラリーを楽しみにしています。トレーニングはとても良かったし、体調も万全、レースに復帰したいと思っています。前回のダカール以来、チームはバイクを改良し、懸命に取り組んできました。走りはとても気持ちがいいし、改善されたことで、以前よりもさらに良いセッティングができるはずです。今は、レースコンディションの中ですべてを試すことを楽しみにしています」

■初めてのダカールレースに臨む若手ライダー、D・サンダース選手

 9月にチームに加入したD・サンダース選手は、このラリーで成功するための必要なスキルを身につけるため、厳しいテストとトレーニングを受けてきました。26歳のD・サンダース選手は、初めてKTM 450 RALLYで走り出してから数週間後のアンダルシアラリーで、最終ステージでの優勝を含む素晴らしいパフォーマンスを披露しました。しかしダカールラリーの難易度ははるかに高く、オーストラリアの若い選手は、その先にある挑戦の大きさを知っているようです。

■D・サンダース選手

D・サンダース選手/『Red Bull KTM Factory Racing』

「この1年は、私にとってはクレイジーな1年でした。チームのために走るよう連絡を受けたときは、本当にクールでした。トビーと一緒にヨーロッパに飛び、約5カ月間のテストでラリーレースに必要なスキルを学んだと思います。10月のアンダルシアラリーでは、いくつかのミスを除けば、自分のペースとナビゲーションにとても満足しています。最終ステージで優勝したことは素晴らしいことでしたが、ダカールは全く別のレベルだと思っています。テストは本当にうまくいっていて、バイクに乗るたびに快適さを感じています。チームの3人は全員ダカールで優勝しているし、J・ヴィラドムス(チームマネージャー)は短期間でスピードを上げてくれて、本当に素晴らしい。学ばなければならないことがたくさんあることはわかっていますが、それはもっと多くのラリーに参加してみないとわからないでしょう。今は1月のビッグイベントに集中しています」

■J・ヴィラドムス(チームマネージャー)

「チームとのテストは9月から順調に始まりましたが、ハードパックでしか走れず、その後は同じような地形で行なわれたアンダルシアラリーに参加しました。最後にドバイの砂漠でマシンのセットアップを行ない、ダカールに向けて準備をしてきました。ライダー全員がドバイに来て1カ月以上になりますが、バイクのセッションでは何度か良い感触を得られました。トビーはいつも強く、彼にはどんなコンディションでも戦えるスピードと能力があります。

 2020年のダカールは砂地が多いと予想していましたが、実際はそうではありませんでした。2021年のルートにはもっと多くの砂丘が含まれるようで、サムのライディングスタイルに非常にマッチしているようです。彼はこのような地形でもスピードに優れているので、同じようなペースを見せてくれることを期待しています。マティアスは非常に知的なライダーです。予想されるよりテクニカルなステージは、マティアスにはとても合っていると思います。ナビゲーションが結果に大きな影響を与えれば、彼は上位に食い込んでくると思います。そしてジュニアライダーのダニエルは、ラリーレースへの理解度とバイクでのスピードをわずか数カ月で飛躍的に向上させました。彼には結果を出すことよりも、イベントを完走することと、日々の学習に集中することが必要です」

※ ※ ※

 2021年は完全に新しいルートが設定され、高速セクションが減り、ライディングテクニックやナビゲーションスキルがより重要になると予想されており、それに向けた準備も着実に進めている『Red Bull KTM Factory Racing』の活躍には大いに注目したいところです。

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