「無限」の電動バイク「神電」がアニメに登場？　開発秘話を過剰演出した異色のアニメーションが面白い

バイクのニュース / 2020年12月10日 17時0分

マン島TTレースに挑戦し続けている「無限」の電動レーサーバイク「神電」の3社協働開発秘話が、過剰演出されたユーモラスな本格アニメーションで公開されています。どのような内容なのでしょうか？

■電動レーサーバイク「神電」の開発に集結した3社

　電動レーサーバイク「神電（SHINDEN）」でマン島TTレース「TT Zero Race」（二酸化炭素を一切排出しないゼロエミッションのカテゴリー）に挑み続けている「無限」（株式会社M-TEC）は、マシンのさらなる進化を求めて異業種企業と協働、「世界最速プロジェクト」を始動し、その開発秘話が“過剰演出”な本格アニメーションとして公開されました。

　このプロジェクトのプロモーションサイトおよびアニメーションを制作した「さくらインターネット」は、膨大なコンピューティングリソースとサーバー運用の経験を持つ企業です。超大規模流体構造連成解析システム「Elkurage」を開発・提供する「DeepFlow」と「M-TEC」との3社で、2019年8月より国内最高峰レースへ向けた新たなる挑戦を開始しています。

“過剰演出アニメ”のワンシーン（「世界最速プロジェクト」プロモーションサイトより）

■最大の課題とも言える“風”を攻略するために

「無限」はこれまで、モータースポーツの世界で培ってきた経験と“鋭い勘”を頼りに開発設計を行ってきましたが、短時間でさらなる進化を成し遂げるため、膨大なコンピューティングリソースとサーバー運用の経験を持つさくらインターネットと、数理計算・物理方程式に基づいた解析を可能とするDeepFlowとの協働により、バイクレースやフォーミュラレースにおいて最大かつ永遠の課題とも言える“風”の影響を最小限に抑える車体の改良に挑戦しています。

「風の谷？」　“過剰演出アニメ”のワンシーン（「世界最速プロジェクト」プロモーションサイトより）

　風による空気抵抗はサーキットの状況、天候や湿度によっても条件が異なり、膨大なシミュレーションが必要となります。この工程に多くの時間を要することが課題となっていました。

　そこで、さくらインターネットが20年以上培ってきたサーバー運用の経験を活かし、優れた性能とコストパフォーマンスを実現した「さくらの専用サーバ高火力シリーズ」により、DeepFlowのソフトウエアを使ったあらゆる条件下での風の影響を計算した膨大なシミュレーションが可能となり、開発までの時間が圧倒的に短縮されました。今後も3社の技術を結集させ、新たなる挑戦を続けていきます。

「新世紀？」　“過剰演出アニメ”のワンシーン（「世界最速プロジェクト」プロモーションサイトより）

■ストーリーはノンフィクションだが……

　気になるアニメーションの内容は、世界最速を追求する電動バイクの開発ストーリーを、各社をアニメキャラクターに擬人化し、かっこよく、可愛く、そして過剰に表現した本格的なアニメ動画になっています。

「AKI●A？」　“過剰演出アニメ”のワンシーン（「世界最速プロジェクト」プロモーションサイトより）

　3社を擬人化とは、さくらインターネット、M-TEC、DeepFlowの3社を、主人公の美少女「さくら」、バイクで世界一を目指す青年「ムゲン」、天才科学者の「ディープフロー」へと、本プロジェクトの担当者をもとに擬人化したもので、実際は、さくらインターネットの担当者は美少女ではなく男性で、「ムゲン」や「ディープフロー」のキャラクターもあえて過剰に表現した演出が本アニメのポイントとなっています。

主人公の美少女「さくら」。実際の人物は男性