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予想以上にスポーティー!スズキ「ジクサーSF250」は一歩踏み出したい中級者向けロードスポーツ

バイクのニュース / 2020年12月17日 11時0分

2020年4月24日に発売され、新開発の油冷SEPエンジンに、スズキの最新技術を投入したオイル冷却システムSOCS(Suzuki Oil Cooling System)が採用されたことで話題となったスズキのニューモデル「ジクサーSF250」に試乗しました。

■リーズナブルにスポーティーな走りを満喫

 第46回東京モーターショー2019のスズキブースで世界初公開され、新開発の油冷エンジン搭載で大きな注目を集めたジクサーSF250。モーターショーで初めて見た、マットプラチナシルバーメタリックに塗装された車両の印象は、なんだかメリハリの無いデザインで、エンジンスペックなどにはあまり興味の無い私(先川 知香)が、注目するようなモデルではありませんでした。

 しかし、2020年4月24日に発売となった実物は、ワークスカラーのトリトンブルーメタリックがラインナップされるなど、なんだか一気にレーシーな印象になって登場。そうなると、話題の新型油冷エンジンと併せて気になる存在へと私の興味は一変します。

 そんな「ジクサー SF250」に、試乗してみました。ちなみに、「ジクサー SF250」の車名にある「SF」は、スポーツ・フェアリングを表しているそうです。

 フルカウルのロードスポーツモデルに試乗する際に、私にとって一番気になるのがライディングポジションなのですが、やはり見たまま。スポーティーな前傾姿勢となり、快適とはいえません。

スポーティーな前傾姿勢に設定されている「ジクサーSF250」の足つき性は良いのですが、ポジションが少し辛いかな?という感覚

 とはいえ、250ccという比較的低排気量でタンクを含めた車体全体がスリムなことや、足つきの良さも相まって、決してキツイというレベルではなく、長距離のまったりツーリングには少し辛いかな?という感覚です。

 一方で、サーキットでのスポーツ走行のように走りをメインに楽しみたい場合は、セパレートハンドルやミラー位置なども十分に考慮されていて、思い通りのポジションを取ることができる、「攻めれるバイク」という印象でした。

 それよりも気になったのが、またがった際に車体全体から発っせられるきしみ音のような異音で、少し作りの荒さのようなものを感じます。これは、フルカウル、250ccモデルで50万円を切る、税込み48万1800円という価格を考えると「まあ、いいか」という程度ではあるのですが、「またがると、ちょっと気になる!」というのが、正直なところです。と言っても、バイクで重要なのは用途に合ったそれぞれの価値。フルカウル、ロードスポーツとくれば、一番に重要視したいのは「走り」です。

バイクの軽さやスリムさも相まってバイクを操っている感覚をダイレクトに感じます

 アクセルを開け、走りだしのドッと一気に前に出ていく感じは、ロードスポーツとしては理想的。レスポンスもよく、思い通りに加速してくれます。コーナリングや切り返しも軽快で、バイクを操っている感をダイレクトに感じられる楽しさもありました。

 ただ1点、低速でのトルクが少し弱い印象で、信号待ちなどで頻繁に止まる都会の街中で乗るには、少し不向きかもしれません。少し前傾姿勢のライディングポジションや、低速でのトルクの弱さなど、250ccモデルとしては少しハードな味付けは、走りを楽しみたい中級以上のライダー向けという印象。

スポーティーな走りが楽しめる「ジクサーSF250」は、ステップアップを目指すライダー向けです

 スズキの250ccロードスポーツといえば、「GSX250R」が一番に思い浮かびますが、負けず劣らず十分にスポーティーな走りが楽しめるモデル!「ジクサーSF250」は、少しステップアップしたいロードライダー向けの1台でした。

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