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輸入車ならではの高級感を更に高める ワールドクラスのコンプリートマシンBMW「K1600B」がカスタムワークス・ゾンより販売開始

バイクのニュース / 2020年12月23日 13時0分

滋賀に拠点を置くカスタムバイクショップ「カスタムワークス・ゾン」は、2019年に開催されたカスタムショー「YOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW」に出店したカスタムバイク「STELTH CROW」と同様のスタイルにカスタムできるサービスを開始しました。どのようなサービスなのでしょうか。

■優れた実績を持つカスタムビルダーのコンプリートマシン

 2018年に、まだ市販前の『BMW R18』のプロトタイプ・エンジンをBMW Motorrad本国から供給され、それを搭載したマシン“DEPARTED”で同年に開催された『YOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW』(以下:YOKOHAMA HCS)でベスト・オブ・ショーを獲得し、翌年の2019年にも同ショーに於いてBMW MotorradのK1600Bをベースにした『STELTH CROW(ステルスクロウ)』でベスト・カフェレーサーを受賞した滋賀のカスタムワークス・ゾン。その際、『STELTH CROW』をコンプリートキットとして発売するプロジェクトが同時に発表されたことは記憶に新しいのですが、その気になるマシンがいよいよ発売される運びとなりました。

 カスタムワークス・ゾン代表の吉澤雄一氏によると、もともとこのプロジェクトは『R18』のエンジンを使用したカスタムビルド以前、「BMWというバイクを知るため」にK1600Bを購入したことがキッカケだったとのこと。それまで主にハーレーダビッドソンをベースにしたカスタムを製作し、2007年に米国のスタージスで開催された『ラッツホール・カスタムショー』でベストを獲得して以来、世界的に高い知名度を得ていた同店ですが、いうなれば“DEPARTED”のプロジェクトに際して“学ぶ姿勢”で購入した車両が起点になっているとのことです。

STELTH CROWのベースとなったBMW Motorrad「K1600B」

 とはいえ、現在では先に述べさせて頂いたとおり国内外の様々なショーでアワードを獲得し、米国の“ワンショー”や“ママトライド”、イタリアの“モーターサイクルエキスポ”やアジア各国のショーなどでゲストとして招聘されるまでの存在になったカスタムワークス・ゾンの技術力が、“素材が何であるか”に左右されるものでないことは言うまでもありません。また2018年にYOKOHAMA HCSでベストを獲得とした“DEPARTED”は現在、ドイツのミュンヘンにあるBMWのミュージアムに展示されているとのことです。

■世界規模での展開を見据えたカスタムBMW

 そのカスタムワークス・ゾンが手掛けた『STELTH CROW』というコンプリートマシンが世界から注目を集めるであろうことは容易に想像がつきますが、吉澤氏曰く、まさしくこのプロジェクトは“世界規模の展開”を見据えたもの。ゆえに、ストックの性能をスポイルすることなく、スタイルチェンジが実現出来るものとなっています。ちなみに純正で装備されているグリップヒーター等の機能パーツは、そのまま使用可能とのことです。

2019年10月に兵庫県神戸市で開催されたニューオーダーチョッパーショーにてコンプリート化が発表された『STELTH CROW』。製作者のカスタムワークス・ゾンの吉澤雄一氏は海外のショーにも招聘される日本を代表するビルダーの一人です

 また、製作の際は単にパーツを送付するのではなく、ゾンのスタッフが出張し、組付けとセッティングを行うとのことですが、こうしたスタンスでカスタムらしい“高級感”や“特別感”を演出している点も評価出来るポイントです。

 ちなみに価格は3万ドルという設定なのですが、こうした部分も“安かろう悪かろう”というものではなく、あくまでも“スペシャルなマシン”というコンセプトゆえのものとなっています。

2018年のYOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOWでベストカフェレーサーを獲得したこのマシンですが、その時のデザイン性の高さと高級感をそのままにコンプリート化。量産体制となってもカスタムらしいムードがキープされています

 外装にドライカーボンを採用し、ストックのK1600Bから車両重量(ちなみに純正のK1600Bは336kg)でマイナス90kgの軽量化を果たすことでスタイルと性能を両立する『STELTH CROW』プロジェクト……現在、日本のカスタムは世界的に高い評価を受けていますが、様々な国の法律によってカスタムバイクを容易に輸出できないのが現実です。

 そうした部分を見据え、あえて純正の良さを活かし、輸入車ならではのステイタスを更に高める狙いで始動したこのプロジェクトが世界のエクゼクティブ層の琴線に触れることを期待するばかりです。

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