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2020年シーズンMotoGPを振り返り、あらためて考えるスポーツの影響力とは

バイクのニュース / 2020年12月29日 12時0分

新型コロナウイルス感染症の影響で大幅な変更を余儀なくされた2020年シーズンのMotoGPですが、そんな中でもひたむきにレースに向かうライダーの姿勢、日本人選手の活躍など、2020年を通して感じたモータースポーツの魅力を、ライターの伊藤英里さんが振り返ります。

■MotoGPを通して、モータースポーツジャーナリスト伊藤英里さんが振り返る2020年

 MotoGPに限らず、ですが、2020年は新型コロナウイルス感染症の影響が大きな1年でしたね。ご存知の方も多いでしょうけれど、そうした状況の中で、MotoGPのレースカレンダーは大幅な変更を迫られました。

 3月上旬の開幕戦カタールGPは、移動が困難だったことからMotoGPクラスがキャンセルに。直前にロサイル・インターナショナル・サーキットでテストを実施していたMoto2クラスとMoto3クラスのみの開催となりました。

 そこから新型コロナウイルス感染症の感染拡大、その防止対策の影響によりレースが延期され、再開されたのは7月中旬。無観客での開催を余儀なくされたグランプリもありますし、サーキットに出入りできる人数も管理されました。

 私(筆者:伊藤英里)たちメディアも、シーズン当初は一部を除き、取材のために現地に赴くことはできませんでした。その後、次第に現地に向かうことが可能になりましたが、今季の各日セッション後の囲み取材、予選・決勝後の会見は、一貫してオンラインのウェブ会議ツールを通して行われていました。当初の取材予定をやむなくキャンセルした私も、オンラインでの取材の機会をいただきました。現地に足を運んで行うそれよりも、やや限定的な取材にはなりましたが、一方で、取材の新たな形を感じたシーズンでもありました。

 さて、7月から再開されたMotoGPでは、スケジュールの濃さのように話題もぎっしりと豊富でした。そんな中でも、今季はスズキのジョアン・ミル選手(Team SUZUKI ECSTAR)のチャンピオン獲得、そして中上貴晶選手(LCR Honda IDEMITSU)を筆頭に日本人ライダーの活躍が印象的なシーズンだった、と思うのです。最高峰クラスで20年ぶりにスズキにタイトルをもたらしたミル選手の活躍は、大きな盛り上がりとなりましたね。

中上選手は4度のフロントロウを獲得し、表彰台に迫るレースを幾度も見せた

 中上選手は第12戦テルエルGPで最高峰クラス初のポールポジションを獲得し、何度も表彰台に近い位置でフィニッシュしました。Moto2クラスでは長島哲太選手(Red Bull KTM Ajo)がカタールGPで優勝を飾り、Moto3クラスでは小椋藍選手(Honda Team Asia)が7度の表彰台を獲得して最終戦までタイトル争いを繰り広げました。

 アンダルシアGPで優勝を飾った鈴木竜生選手(SIC58 Squadra Corse)、テルエルGPでそろって表彰台に立った佐々木歩夢選手(Red Bull KTM Tech 3)、鳥羽海渡選手(Red Bull KTM Ajo)などなど、沸き立つような結果を見せてくれました。

 レースに向かうひたむきなライダーの姿勢、力強いレース、そんなスポーツの力は、私たちの背中をどんと押してくれます。もちろん、すべからくすべての人にとってスポーツがそういう存在ではないかもしれません。けれど、きっと、笑顔になった人も少なからずいるはずだと信じています。こうしたMotoGPの明るい話題、見ている私たちにくれる前向きなパワー、それをより強く感じることができた1年でもあったように思うのです。

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